1994 Fiscal Year Annual Research Report
鏡面反射特性を有する自由曲面の非接触3次元形状計測法の開発
Project/Area Number |
06650463
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
三宅 哲夫 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (60239366)
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Keywords | 3次元画像計測 / 非接触 / 鏡面 |
Research Abstract |
今年度は、鏡面の非接触形状計測法を開発する第一段階として、鏡面全体にわたって面の法線方向を測定できるように、空間の任意な位置で任意な姿勢を取り得る5自由度装置を試作した。この装置は、3台の互いに直交する直動テーブルと2台の回転テーブルから構成されており、回転テーブルにCCDカメラを取付けて能動的な光学測定を行えるようにしたものである。計測システムのハードウエアとしては、この5自由度測定装置を試作したほか、装置を支持する台を設計・製作し、また装置とコントローラ等を結ぶ信号線が装置の動きを束縛しないような工夫を施した。本計測システムは、5自由度測定装置のほかに画像処理装置およびこれらを制御するパーソナルコンピュータにより全体が構成されているが、システムのソフトウエアとしては、これら装置の制御プログラム、画像から必要な情報を抽出するための処理プログラム、そして、得られた法線情報を基にして3次元形状を再構成するための図形処理プログラムの開発を行った。また、形状評価や計算結果を表示するためのグラフィック処理等の周辺プログラムを作成した。 システム完成後、形状計測実験を行った。実験には、計測誤差を評価できるようにガラス製の平面鏡と半径75mmの鋼球を用い、以下の結果を得た。平面鏡については、得られた再構成面の仮想平面からの最大ずれ量は0.012mmであった。鋼球については、真値75mmの半径に対して平均半径が74.41mmであった。再構成面に対して3次関数による平滑化処理を施した後の平均半径位置と各表面点との最大ずれ量は0.049mmであった。誤差の主要な原因としては、測定装置の校正精度および計測対象物体を固定する際の測定装置との相対位置精度に問題があると考えており、これらの改良が今後の課題である。
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