1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650478
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
志水 清孝 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50051545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜田 望 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80051902)
国松 昇 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70051662)
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Keywords | 分布定数系 / 非線形制御 / ファジィモデル / 半線形システム / 境界制御 |
Research Abstract |
分布定数系の制御系設計を次の3点から考察し、成果を得た。 1.分布系をアレイ変数を用いた集中定数系で近似できることを利用し、まず集中定数非線形制御問題において、オンライン制御方式として最急降下法を用いた直接勾配制御法を提案した。さらに、同じシステムに満足最適制御を考え、それをLQシステムのH^∞/H^∞制御問題へ応用した。また、これらの解析ソフトを作成した。 2.非線形プラントのモデルとして高木・菅野のファジィモデルを用い、非線形コントローラを設計する方法を提案した。またこのときモデル化誤差を考慮するために2次安定性を利用するロバスト制御系設計法を与えた。これらの研究において、ファジィモデルのシミュレーションソフトを作成した。 3.非線形分布系の具体例として本研究課題で取り上げる多孔質媒体反応システムの近似モデル表現として半線形(semilinear)放物形方程式(ノイマン形境界条件)を採用し、境界制御・境界観測を含む広い枠組みの下で制御システムを定式化し、次の結論と指針を得た。(1)リプシッツ連続な非線形摂動の加わるシステムに対し本研究で提案する有限次元非線形コントローラを用いるこにより、リプシッツ定数がある範囲内にとどまる限りシステムを安定化することが出来る。この限界値は通常の有限次元線形コントローラを用いる場合に比べ改善されることがわかった。(2)慣性多様体理論による非線形項の影響評価と上の結果との関係を見いだすことが重要であり、その一部分については成果を得、さらに検討中である。
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[Publications] K.Shimizu: "Satisfactory Optimal Control of Linear-Quadratic System" Proc. 1st Asian Control Conference,. vol.2. 673-676 (1994)
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[Publications] K.Shimizu: "Direct Steepest Descent Control of Nonlinear Dynamical Systems" Proc. IFAC Symposium on Nonlinear Control System Design. (印刷中). (1995)
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[Publications] K.Shimizu: "Satisfactory Optimal Control-Min-Max Control under the H^∞ norm Constraint-" Proc. American Control Conference. (印刷中). (1995)
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[Publications] 佐野 英樹: "非有界出力作用素をもつ半線形分布定数システムの安定化" 計測自動制御学会論文誌. 31. 38-47 (1995)
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[Publications] H.Sano: "An Application of Inertial Manifold Theory to the Boundary Stabilisation of Semilinear Diffusion Systems" Journal of Mathematical Analysis and its Applications. (印刷中).
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[Publications] S.Ikegami: "Stability Analysis of Feedback Systems with Fuzzy Controller" Proc. 1st Asian Control Conference. vol.2. 737-740 (1994)