1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650483
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 知雄 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (00202961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮内 新 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (80166115)
横井 利彰 武蔵工業大学, 情報処理センター, 助教授 (80182682)
上原 徹三 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (60257102)
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Keywords | フラクタル / 画像符号化 / IFS / 遺伝的アルゴリズム(GA) / リアルタイムオペレーティングシステム / 並列分散処理 |
Research Abstract |
本研究の目的は、画像をフラクタルを用いて階層的に符号化する事である。従来、画像の符号化手法において画像号の非線形性を考慮して画像を生成するIFS(Iterrated Function System)と呼ばれる手法が知られている。これは、数の縮小変換を確率的に適用してアトラクタと呼ばれ画像に収束させるものである。 昨年度までの研究により、画像のある領域では「波形」ではなく「テクスチャ」を保存すればよい事がわかっている。そこで本年度は、画像を「波形を保存する必要のある領域」と「波形を保存する必要の無い領域」に階層的に領域分して符号化する手法について検討してきた。「波形を保存する必要のない領域」については、テクスチャを表わす数個パラメータで符号化でき、「波形を保存する必要のある領域」については、従来の波形符号化の手法の中から適当な手を用いて符号化することが出来る。この手法は、従来の波形符号化のみの手法に比べ、高能率に符号化できることを認し、結果をテレビジョン学会誌に発表した。 この手法をさらに発展させて、「波形を保存する必要がある」領域について、領域中の対象物体の輪郭を考慮して符号化する手法の確立のため、この領域をIFSを用いて再構成する手法について検討した。一般に画像を構成するIFSは像の領域により異なるものである。従って画像からIFSを抽出するには、画像をIFSにより構成することのできる領に領域分割し、それぞれの領域について、IFSを抽出して画像を再構成する手法についても検討を行った。画像を領に分割して処理することにより、従来のRIAと呼ばれている手法に比べ高速に処理することができることを確認した。また、遺伝的アルゴリズムを用いてIFSコードを更に高速に抽出する手法について検討し、情報処理学会に発表した。 以上の結果、画像を階層的に領域分割することにより、IFSも階層的に求めることができるようになり、解像度によフラクタル次元が異なっているマルチフラクタル画像にも適応することができることが確認された。 本研究の第2の目的は、画像の符号化をリアルタイム且つ高速に行うことのできる環境を研究する事である。そこで高速処理を行うためのLAN環境を利用した並列分散処理方式の検討及びリアルタイム処理のためのリアルタイムオペレーティングシステムの検討を行った。検討の結果を学会に報告した。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] 鈴木、住吉、宮内: "輪郭のフラクタル性を利用した画像符号化" テレビジョン学会誌. V.48,N.1. 69-77 (1994)
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[Publications] 神代、宮内: "遺伝的アルゴリズムを用いたITCコードの推定" 情報処理学会第49回全国大会予稿集. 7S-4. 2-451-2-452 (1994)
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[Publications] A.Miyauchi et al: "A Method to Interpret 3D Motion using Neural Network" Proc.International Conference on Image Proseccing. Vol.3. 83-87 (1994)
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[Publications] 矢沢、宮内: "ニューラルネットワークを用いた階層的2次元動き解釈手法" 1995年電子情報通信学会総合大会予稿集. 情報・システム(2). 353-353 (1995)
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[Publications] 池辺、宮内: "ウェーブレット変換を用いた金属表面の線状欠陥の分類" 1995年電子情報通信学会総合大会予稿集. 情報・システム(2). 245-245 (1995)
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[Publications] 岸、石川: "MS-DOS上におけるITRON仕様リアルタイムOSシミュレータの開発" TRON技術研究会論文集. V.6,N.1. 11-26 (1994)
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[Publications] 松浦、岸、石川: "ITRON仕様リアルタイムOSシミュレータの製作・その2" 第48回情報処理学会全国大会論文集. 4L-9. (1994)
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[Publications] T.Ishikawa et al: "Development of ITRON specification Real-Time Operating System Simulator on MS-DOS" The Eleventh TRON International Symposium,Poster Session. No.1. 1-6 (1994)
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[Publications] 岸、石川: "マルチプロセッサシステムにおけるスケジュールオーバーヘッドの分散アルゴリズム" 1995年電子情報通信学会総合大会論文集. 情報・システム(1). 152-152 (1995)
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[Publications] 水上、石川: "LAN環境における関数を基準にした並列処理単位の検討" 1995年電子情報通信学会総合大会論文集. 情報・システム(1). 85-85 (1995)
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[Publications] 上原、樋口: "GAによる文字画像復元に関する研究" 電子情報通信学会秋期大会. (予定). (1995)
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[Publications] 横井、松山: "パソコンLANによる多数プログラムの並列分散処理" 日本産業技術教育学会誌. V.36,N.3. (1994)
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[Publications] 石川知雄: "図解マイクロコンピュータ H16の使い方" オーム社, 221 (1989)
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[Publications] 石川知雄: "図解マイクロコンピュータ 64180の使い方" オーム社, 240 (1988)