1994 Fiscal Year Annual Research Report
力ベクトル場情報を用いた初期局所滑り発生地点の推定
Project/Area Number |
06650485
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
山田 陽滋 豊田工業大学, 工学部, 助教授 (90166744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅谷 陽二 豊田工業大学, 工学部, 教授 (20013120)
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Keywords | 初期局所滑り / 触覚センサ / 振動覚 / 力ベクトル場 / ヘルツの接触理論 |
Research Abstract |
本研究は,物体が触覚センサ表面において初期局所的に滑り始める現象(以下初期局所滑り)のメカニズムを解析し,センサによって得られる接触ベクトル場情報から初期局所滑りの発生地点を推定することを目的とした。 まず,メカニズムの解析においては,接触物体が純粋に並進あるいは回転運動だけを行った場合に発生する部分滑りに関する古典的な理論を重ね合わることにより,並進と回転を同時に伴う運動に起因する接触部位の滑りの様相を一般的に解析できるようにした。これは,ヘルツの弾性接触理論に基づいており,回転あるいは並進だけでは接触円周上に現れていた部分滑りが,回転および並進の重畳運動により南京豆形状の周囲に発生するようになることや,そのときの運動に伴う接触力ベクトル場の定量的な評価が可能となることをシミュレーションにより示した。 一方,上記理論の適用性の可否を検証するために,センサ面上に設けられた半球状の8×4の接触点における力ベクトルおよび各点の滑りに伴うスティックスリップ振動を同時に求めることができる触覚イメージャを開発した。本イメージャのサンプリングタイムは力覚・振動覚ともに1kHzであり,振動覚として,垂直荷重が0.2〜0.5Nの時に,接触面接線方向の運動に伴って発生する滑り振動の有無を2値化信号として検出できるようにした。上記のシミュレーション結果から,局所的な滑りが接触面周辺に発生することが分かったので,イメージャの接触力ベクトル場に対してラプラシアンクィルタを施して接触面の周辺を求め,この地点と振動覚情報を照合したところ,接触面周辺部と滑り信号の発生地点とがほぼ一致することが確認された。とくに,並進接触運動の後尾部に局所滑りが発生しやすいことがイメージャの振動覚部から確認された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 山田陽滋,梅谷陽二: "ヘルツの接触理論に基づく摩擦限界の一般化解析" 第12回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 225-226 (1994)
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[Publications] 西 誠治,水口尚宏,山田陽滋,黄 声揚,梅谷陽二: "PVDFフィルムを利用した動的触覚センサ" 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会予稿集. (1995)
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[Publications] 水口尚宏,西 誠治,山田陽滋,黄 声揚,梅谷陽二: "動的触覚イメージャの開発" 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会予稿集. (1995)