1995 Fiscal Year Annual Research Report
PRC部材の長期変形・ひびわれ幅の機構と解析法に関する研究
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06650495
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
佐藤 良一 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (20016702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
氏家 勲 愛媛大学, 工学部, 講師 (90143669)
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Keywords | PRC / 変形 / ひび割れ / テンションスティフニング / 長期挙動 / 乾燥収縮 |
Research Abstract |
本研究はPRC部材のプレストレス導入後から死荷重を受けた後の長期変形・ひび割れ幅のメカニズムとその解析方法を検討するものである。平成6、7年度にわたって行った研究成果の概要は以下の通りである。 1.重ね合わせの原理に基づき、コンクリートのクリープと収縮の影響を考慮したコンクリートの応力-ひずみ関係式を定式化した。これを用い、さらにコンクリートの全ひずみと鋼材ひずみの間に平面保持の仮定が成立するとして、変動応力化のひび割れ断面の、プレストレス直後から長期にわたる、クリープ解析に成功した。 2.ひび割れ断面のクリープ解析に加え、重ね合わせ法を用いて全断面のクリープ解析を行い、さらにテンションスティフニング効果を考慮することにより、変動荷重を受ける場合にも適用可能な変形解析方法を提示した。 3.テンションスティフニングの既往の代表的なモデル(ACI, CEB Manual、CEB Model Code 90(MC90))では、静的載荷時の場合、MC90はプレストレスが大きくなるにつれてテンションスティフニングを小さく評価する傾向にあり、長期においてはMC90、Manual、ACIの順に平均曲率を過大に評価する傾向が認められた。 4.以上の検討に基づいて、設計のための短期、長期ともに適用可能な有効曲げ剛性式を提案し、標準示方書に取り入れられた。 5.PRC部材のひび割れ幅の増加に及ぼす乾燥収縮の影響は持続載荷180日程度では乾燥収縮の寄与率は65〜80%であるが、載荷日数が長くなると寄与率が小さくなることを明らかにした。また、プレストレスを大きくすることによって引張鉄筋比を小さくすることはひび割れ間隔が広くなるが、ひび割れ幅の経時的な増加を助長することはなかった。さらに、長期変形に及ぼす乾燥収縮の影響はプレストレスが大きいものほど小さかった。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] 氏家勲、佐藤良一、北條泰秀、鳥取誠一: "段階的に増大する持続荷重下のRC部材の変形と付着性状" コンクリート工学年次論文集. 16. 907-912 (1994)
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[Publications] 山本浩嗣、佐藤良一、涌井一、落合勝: "PRC部材の長期変形挙動の検討" コンクリート工学年次論文集. 16. 973-978 (1994)
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[Publications] 手塚正道、落合勝、鳥取誠一、佐藤良一: "連続繊維補強材を用いた連続はりのモーメント再分配に関する実験的研究" コンクリート工学年次論文集. 16. 1057-1062 (1994)
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[Publications] 津田守、佐藤良一、鳥取誠一、手塚正道: "持続荷重を受けるPRC連続はりの挙動について" コンクリート工学年次論文集. 17. 697-702 (1995)
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[Publications] 落合勝、手塚正道、高橋昭一、佐藤良一: "PRC単純箱桁橋の時間依存性挙動について" コンクリート工学年次論文集. 17. 703-708 (1995)
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[Publications] 阿部司、佐藤良一、氏家勲、鳥取誠一: "乾湿繰り返しを受けるRC部材の長期曲げひび割れ幅について" コンクリート工学年次論文集. 17. 1025-1030 (1995)
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[Publications] T. Nakajima, M. Ochiai, M.Tezuka, S. Takahashi, R. Sato: "TIME-DEPENDENT BEHAVIOR OF A PARTIALLY PRESTRESSED CONCRETE HIGHWAY BRIDGE" Proc. of 5th EASEC. 1. 561-566 (1995)
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[Publications] R. Sato, I. Ujike, S. Tottori: "LONG-TERM FLEXURAL CRACK WIDTHS AT DIFFERENT AMBIENT CONDITONS" Proc. of 5th EASEC. 3. 1973-1978 (1995)
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[Publications] T. Tanabe, T. Uehara, H. Morimoto, R. sato: "DEVELOPMENT OF A MEASURING SYSTEM FOR LONG-TERM STRUCTURES'DISPLACEMENTS" IABSE SYMPOSIUM SAN FRANCISCO. 1. 923-928 (1995)
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[Publications] 山本浩嗣、佐藤良一、涌井一、落合勝: "PRC部材のひび割れ幅に及ぼす乾燥収縮の影響の検討" 第49回土木学会年次学術講演会講演概要集. 5. 644-645 (1994)
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[Publications] 北條泰秀、佐藤良一、氏家勲、鳥取誠一: "鉄筋コンクリートの長期曲げひび割れ幅に及ぼす乾燥収縮の影響について" 第49回土木学会年次学術講演会講演概要集. 5. 646-647 (1994)
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[Publications] 山本浩嗣、佐藤良一、涌井一、角田興史雄: "コンクリート部材の長期曲げ剛性の提案" 第50回土木学会年次学術講演会講演概要集. 5. 768-769 (1995)
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[Publications] 筒井英之、阿部司、佐藤良一、氏家勲: "付着理論に基づいたRCはりの長期たわみ解析法について" 第50回土木学会年次学術講演会講演概要集. 5. 770-771 (1995)
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[Publications] 津田守、佐藤良一、鳥取誠一、手塚正道: "PRC連続はりの長期挙動に及ぼすテンションスティフニングの影響について" 第50回土木学会年次学術講演会講演概要集. 5. 920-921 (1995)