1994 Fiscal Year Annual Research Report
アンボンドPCの単純はりの終局域挙動と連続はりの特性及びそれらの定量化
Project/Area Number |
06650503
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 和夫 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10021586)
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Keywords | アンボンドPC / 単純はり部材 / 連続はり部材 / 曲げ載荷試験 / 終局域耐荷特性 / 理論解析 |
Research Abstract |
断面幅×全高×全長=15x20x200cm、10x16x330cmの長方形断面のアンボンドタイプ及び比較用のボンドタイプのPC単純はりにおいて、PC鋼材量を鋼材指数でq_D=p_Df_<Dy>/f′_c=0.15、0.25、0.35(p_D:鋼材比、f_<Dy>:鋼材降伏強度、f′_c:コンクリート圧縮強度)の3水準、f′_cを400、700kgf/cm^2の2水準、横拘束鉄筋比(閉合矩形スターラップ)をρ=0、1、2%の3水準選定し、2点集中荷重方式で載荷位置を変えて曲げ試験を実施した。それにより、最大耐力以降のフォーリングブランチ領域を含めた終局域耐荷挙動を明確にするとともに、鋼材や横拘束鉄筋を考慮したコンクリート等の応力-ひずみ関係式を用い、はり全長に対するアンボンドPC鋼材及びそれと同位置でのコンクリートの伸び量が等しいという変形適合条件を導入して数値解析を行い、定量化手法を検討した。 その結果、アンボンドPCはりの耐力、PC鋼材応力、塑性変形特性など終局域の基本的耐荷性状に及ぼすコンクリート強度や横拘束鉄筋量の影響はボンドタイプの場合と比較して著しいこと、またPC鋼材指数や荷重載荷位置すなわち曲げモーメント分布の影響もかなり大きくなることなどが、載荷試験より明瞭に示された。さらに、アンボンドはりのフォーリングブランチ領域を含む終局域の耐荷性状に及ぼすこれらの諸要因の影響は、本研究で実施した数値解析によってかなり定量化することが可能であることが示された。 このように、当初の研究実施計画にほぼそって実験と解析を行い、アンボンドPCの基本部材である単純はりの終局域挙動に関する研究目的は十分に達成されたと考えている。
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