1994 Fiscal Year Annual Research Report
高炉スラグ高含有コンクリートの有効利用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
06650505
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
戸川 一夫 和歌山工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (80043537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 純次 和歌山工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (70043552)
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Keywords | 高炉スラグ微粉末 / 強度発現 / 中性化 / 養生温度 / 超微粉砕スラグ / スラグ含有率 |
Research Abstract |
本研究は、高炉スラグ微粉末をセメントに多量に置き換えた高炉スラグ高含有コンクリートの諸特性に関して、(1)超微粉砕スラグを用いた場合の検討、(2)養生温度の影響に関する検討および(3)養生方法の違いによる影響の検討を行い、高炉スラグ高含有コンクリートの有効利用方法を実験的に究明するものである。 本年度の研究成果を要約するとつぎのとおりである。 1)高炉スラグ高含有コンクリートの強度発現特性は、スラグ無置換のものより養生温度の影響を強く受け、特に低温領域での強度発現が著しく低下する。 2)養生温度のいかんにかかわらず、スラグ粉末度を高めることにより強度発現特性を改善することが可能であり、その効果は低温領域において高いことが認められた。また、圧縮強度とマチュリティとの関係は、基準温度を0℃にとる方が相関がよいことが明かとなった。 4)超微粉砕スラグを使用する場合でも、高性能AE減水剤を利用することにより充分にワ-カブルな高炉スラグ高含有コンクリートの作成が可能である。 5)粉末度が17000ブレーンまでの範囲において、スラグ粉末度が高くなればなるほど強度特性の改善ならびに中性科速度の低減効果は高くなる。 6)高炉スラグ高含有コンクリートの強度発現特性は養生方法によってかなり異なり、圧縮強度の大きさは水中養生継続、水中7日間養生、麻袋散水養生、被膜養生、ビニールシート封緘養生、気中養生の順であった。すなわち、高い強度を得るためには保水性の高い養生方法を選ぶことが大切である。
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[Publications] 中本純次: "高炉スラグ高含有コンクリートの強度発現特性におよぼす養生温度の影響" セメント・コンクリート論文集. 48. 358-363 (1994)
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[Publications] Junji NAKAMOTO: "A STUDY OF STRENGTH DEVELOPMENT AND CARBONATION OF CONCRETE INCORPORATING HIGH VOLUME BLAST-FURNACE SLAG" Proceedings of Fith CANMET/ACI International Conference.(1995)