1994 Fiscal Year Annual Research Report
超スパン吊橋のフラッター回避用流体力学的アクティブコントロールに関する研究
Project/Area Number |
06650524
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
久保 喜延 九州工業大学, 工学部, 助教授 (70093961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 九州男 九州工業大学, 工学部, 助手 (60039138)
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Keywords | 超長大橋 / フラッター / 境界層制御 / アクティブコントロール / ローター / 制振 |
Research Abstract |
超長大橋のフラッター発生風速は,長大化ともに低下し,明石海峡大橋を越えるスパンの場合は,なんらかの対策が必要となる.そこで,その1つとして,研究を進めてきているのが,ローターを用いた境界層制御によるアクティブ制振法である.これまでに,正方形角柱の空力弾性振動の制振を目的に行ってきて,かなりの成果をあげ,学会等でも注目されてきている.その手法を,空力弾性振動としては,異なる性状を持つものであるが,橋梁断面のフラッター制振法として応用可能であるかを検討しているのが,本研究である.また,研究の途中経過であるが,現在のところ以下の研究結果が得られている.研究方法は,1自由度ねじれ振動応答を測定することによって,応答特性を比較する方法である.使用した断面は,フラッターの発生しやすい辺長比B/D=10偏平矩形断面柱で,前縁部に境界層制御用のローターを取り付けたものである.実験の結果,迎角0°〜+6°の範囲では,主流速度に対するローターの周速度の比を0.4程度とした場合でも,フラッター風速は,ローターを回転しないものの倍程度のフラッター風速にまで高めることができる.ローターの周速度比を0.8以上にすると,フラッターの発生はほとんど生じない.以上のように,ローターによる境界層制御は,ねじれフラッターの制振およびフラッター風速の上昇に非常に有効であることが判明した.次年度の計画としては,ローター回転時における表面圧力分布特性および制振のメカニズムの解明等の検討を行う予定である.
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Research Products
(1 results)