1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650577
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University Junior College |
Principal Investigator |
前野 賀彦 日本大学短期大学部, 助教授 (90110139)
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Keywords | 液状化 / 底質移動 / 海底地盤 / 海岸環境 / 測定法 / 浮遊砂 / 有効土圧 / 間隙水圧 |
Research Abstract |
運輸省港湾技術研究所波崎海洋観測施設において、暴風波浪による海底地盤砂層の流動化とそれに伴う底質移動について観測を行った。計測項目は、(1)有効土圧計と動間隙水圧計による有効土かぶり圧変動の測定、(2)超音波式波高計・圧力式波高計・容量式波高計を用いた海面変動の測定、(3)電磁流速計を用いた岸沖方向および沿岸方向の流速変動の測定、(4)間隙水圧計の組み合わせによる浮遊砂濃度の測定である。観測地点は、沿岸砂州の発達している砂移動が激しいと予測される水深2〜5mの岸沖方向3点、沿岸方向2点の計4点で行った。ここで、中央の1点は共通とした。しかしながら、計4観測地点の計器の埋設とケーブルの固定が、穏やか海象条件が連続して得られなかったことから、同時に成し得なかった。そのため、結果として岸沖2点の同時観測を行うことになった。季節的なバ-の移動・消滅が激しいので、計測器を固定するための架台やケーブルを固定するためのアンカーは、根入れを2m確保した。幾度かのケーブルの切断や計測器の破損を経て、漸くにしての結果によれば、以前における水深6m付近の観測結果と同様に、波形勾配の大きな高波高の波の通過により砂層表層が数十センチメートルに渡り流動化し、その表層が時として波により持ち去られる底質移動が観測された。長期に渡る観測記録を得ることができたので、現在、それらの観測記録に基づき、波浪条件と底質移動との相関をいくつかのパラメータにより整理検討中である。
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