1994 Fiscal Year Annual Research Report
沿道型大規模店舗への自動車入出挙動および道路交通阻害プロセスに関する研究
Project/Area Number |
06650581
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
山形 耕一 茨城大学, 工学部, 教授 (70002053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 利昭 茨城大学, 工学部, 助教授 (40205050)
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Keywords | 沿道型大規模店舗 / 錯綜分析 / 挙動シミュレーションモデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、地方都市の幹線道路沿道に立地する大規模店舗の自動車の入出挙動とその要因及び周辺交通に与える影響を交通障害発生プロセスとして明らかにするとともに、交通安全性と円滑な交通流の確保を目指した周辺道路や入出路施設の整備方策を提示することである。今年度は、(1)沿道施設出入交通に関わる交通現象の構造把握(2)主要要因の交通流への影響把握(3)道路交通量や駐車場内配置施設計画の影響を含めた現象の一般解明のための基本シミュレーションモデルの作成を行った。 まず、ビデオカメラを用いて入出挙動のデータ収集を行った。観測された錯綜を「ブレーキ」、「車線変更」、「停止」の3種類に分け、ビデオから分析データを作成し、挙動特性や要因に関して定量的な分析を行った。その結果、交通量や入庫台数の増加に伴って錯綜が増えており、特に錯綜に直接結びつく入庫車両の影響が大きいこと、また駐車場の入り口において入庫車が出庫車や歩行者と交錯することによって生じる混雑も錯綜の規模に大きな影響を与えていること等がわかった。また錯綜別に見ると、「ブレーキ」が最も多く発生しており、「車線変更」や「停止」については、900台/h以上になると発生の規模が大きくなり始めていることがわかった。 次に、入庫挙動を再現する基本シミュレーションモデルを構築し、モデルの有効性を検証によって示した。構築したシミュレーションモデルの特徴は、個々の車両の動きを再現することにより交通流を表現する微視的モデルであり、各車両の位置は道路上の座標値として取り扱われる。 平成7年度は、本基本シミュレーションモデルを拡張した上で、より詳細な挙動現象の解明と施設整備方策の代替案評価を行う予定である。
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