1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650697
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Research Institution | AICHI MIZUHO COLLEGE |
Principal Investigator |
阿部 祥子 愛知みずほ大学, 人間科学部, 助教授 (10060667)
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Keywords | 児童 / 遊び / 環境 / 変容 / 生活時間 / 外遊び / 内遊び / テレビゲーム |
Research Abstract |
1967年,生活環境の判定基準によって選定した東京都内8地区において,児童の遊びとその環境に関する調査研究を行った(小学生4年以上,中学生対象)。本研究は,調査時から20年以上を経過したが,同一地区を対象に同様の調査を行い,子どもの遊びとその環境の変容過程を検証することを目指している。 1994年度は、1967年のクラス別の中間集計を電機計算機によって再集計し、前回の調査結果と比較にたえる地域を選定した。なお、交通手段、交通事故、友人数、通塾・稽古など26項目を用いた因子分析を行い、ここ20年以上の子ども生活の変化を考慮し、かつ個性を重視する項目を加味して、文京区と練馬区を調査地とし、アンケート調査を行った。しかし、全対象校が調査に応じたのは文京区のみであり、練馬区小学校1校は地域差をみる参考にした。対象学年は、小学5・6年生、中学1・2年生である。 1995年度調査内容は、家庭環境や家族との関わり方、生活時間、稽古事、内遊び・外遊び、テレビゲーム・テレビ、公園などについて、やりたくてもできない遊び、禁止事項・けが、家庭や学校など15項目からの意識などである。 結果の一つを挙げると、1967年と1995年との間に、平日は、外遊びは61。8%、内遊びは64。9%、中学生でそれぞれ51。3%、65。5%にまで減少し、平日の遊び時間の減少が明らかに見られた。逆に休日については、小学生の外遊びは1。46倍、内遊びは1。24倍、中学生はそれぞれ1。09倍、1。14倍と、1995年の方が長時間化していた。以上より、外遊び時間の方が内遊びより減少が大きく、また、平日については小中学生ともに減少は激しく、特に、小学生の平日の外遊び時間は、大きかった。 しかし、子どもに対して理想の遊び場を書いてもらうと、動物や自然への志向が高い一方、いろいろな遊び場が詰まっている8階建てのビル、デズニ-ランドやハワイまで入っている絵もあり、現代の国際化や情報化など、大人社会を敏感に反映する一面も見せていた。
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