1994 Fiscal Year Annual Research Report
Ga微量添加によるアモルファスからナノ結晶形成過程の研究
Project/Area Number |
06650735
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Research Institution | Miyagi National College of Technology |
Principal Investigator |
松浦 真 宮城工業高等専門学校, 基礎専門科目, 教授 (40042262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 勝彦 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (80187715)
小野 堯之 宮城工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (30005342)
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Keywords | ナノ結晶 / Ga添加 / アルモファス / XAFS / 磁性材料 |
Research Abstract |
液体急冷法により作成されたアモルファスFe_<73-X>Ga_XNb_3Si_<11>B_9(1<X<4)およびNd_<4.5>Fe_<73>B_<18.5>Ga_3Ga_1はいずれも微量なGaの添加により初晶のα-Feがナノスケールのサイズで析出することが知られている。ナノ結晶が形成されることによりこれらの磁性材料の磁気特性は大幅に改善されるが、微量な添加物のGaの役割については明らかにされていない。本研究ではこれらの合金がアモルファスからナノ結晶を形成させる過程におけるGaの役割を明らかにすることを目的とした。 今回は本研究課題により購入した液体急冷装置により作製したFe_<73>Ga_XNb_3Si_<11>B_9についてアモルファスからナノスケールのα-Feが析出する過程について、Gaの局所構造を蛍光XAFSを中心に詳しく調べた。XAFSにより得られた結果よりGa原子の周囲の配位数が結晶化開始とともに急激に減少すること、結晶化がある程度進むと配位数は通常のα-Feの値に近づくことが明かとなった。このことからGaはα-Feの析出が開始されるとともに、α-Feから粒界に移動する。その後はα-Feの成長と共にα-Fe中に取り込まれる。このようなα-Feの析出初期にGaが結晶の外に吐き出され粒界に集まることにより、析出初期のαFe結晶の表面張力が低下し、その結果結晶化温度が下がり、結晶核の発生頻度を高め、ナノ結晶を形成するものと考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 松浦真: "Behaviors of Ga during crystailization of a-Nd_<4.5>Fe_<73>Ga_1Co_3B_<18.5> by XAFS" Physica. B2140(in press). (1995)
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[Publications] 松浦真: "On the role of Ga in nano crystailine for mation for the melt-quenched Fe_<73>Ga_4Nb_3Si_<11>Ba alloy" Photon Factory Activity Report. #12(in press). (1995)