1994 Fiscal Year Annual Research Report
縮合多環芳香族樹脂から出発してElbs反応を経由する高収率炭素材料 製造法の研究
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06650758
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
太田 悦郎 群馬大学, 工学部, 教授 (20008436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大浦 勝 群馬大学, 工学部, 助手 (20008452)
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Keywords | Elbs反応 / 選択的空気酸化 / 炭素化 / ピレン / 2,5-ジメチル-P-キシリレングリコール / 炭素-炭素複合材料 / COPNA樹脂 / ピッチ |
Research Abstract |
1.o-Me型の新型COPNA樹脂をナフタレン(N)およびピレン(Py)と2,5-ジメチル-p-キシリレングリコール(DMPXG)から合成した。Py系では予備実験の結果、樹脂と言うよりも、もっと低分子量の方が成績が良かったので、モル比2:1,3:2,4:3,5:4の低重合物を合成した。それぞれをベンゼン可溶部BSと不溶部BIに分けた。 2.上記製品をElbs反応受容構造にするためのメチレン基の選択的酸化には空気酸化が優れていた。またPy系樹脂がN系樹脂より酸化が速やく選択的酸化性も優れていた。 (1)各BI成分んを用いて150〜330℃間を20℃または30℃間隔で、時間を変えて空気浴中で加熱したところ、150℃の場合が反応は遅かったが、選択性に優れていた。 (2)成型を試みる予備段階として、主成分がPy2分子とDMPXG1分子からなるようなBS成分についてその酸化条件を調べたところ、液化して比表面積が小さくなるため330℃においても、酸化が遅かった。そこでニトロベンゼン溶液にして150℃で空気吹き込みを行って好結果を得た。ここで得たピッチ状物は70%(対理論)の高炭素化収率を与えた。 3.上述のピッチは紡糸性やフィルム成型性が劣っていた。またC/C立体複合化では400℃付近の発泡のため焼製品に気泡が入る。これらの難点はこのピッチを400℃処理して、なかばElbs反応を経過した後のピッチを用いることで解決出来る見通しである。炭素化収率は酸化条件によってはさらに向上が可能である。これらの知見に準拠して高密度のC/C複合体を作製できる見込みを得た。
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Research Products
(1 results)