1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650772
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
友田 陽 茨城大学, 工学部, 教授 (90007782)
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Keywords | エコマテリアル / 鉄鋼材料 / リサイクル指向 / エコスティール / マイクロメカニックス / 組織制御 / 引張特性 / secant法 |
Research Abstract |
金属材料のリサイクル性向上のためには枯渇性資源から製錬される金属の使用を極力控えた単純組成合金の多目的利用化が望ましいという結論に至った(平成6年度日本金属学会秋期講演会にて発表)。本研究ではモデル材として単純組成低合金鋼(Fe-Si-Mn-C)を用いて、組織制御により種々な複合組織にすることによって引張特性がどのような範囲に変化できるかを調べる実験的研究、ならびに本研究開始までに鉄鋼メーカー6社との系統的共同実験によって蓄積された単一組織鋼の応力-ひずみ曲線データーベースを利用し複合組織鋼の応力-ひずみ曲線をマイクロメカニックスの手法を用いて予測する研究を進めている。 実験には単純組成である低合金鋼の代表としてFe-C-Si-Mn鋼を選び、実験に十分な量の同一溶解材を用意した。まず多段恒温変態熱処理を基本としてミクロ組織を広範囲に変化させる目的で、その基礎となる恒温変態挙動を調べた。組織状態を解析し定量測定を行った後、引張試験を行った。 一方、Eshelbyの介在物問題とMori-Tanakaの平均場の考え方を用いてMises型の塑性法則を用いてマイクロメカニックスの手法で複合組織鋼の変形を解析し、secant法を利用して予測方法の計算プログラムを作成した。実験結果と計算結果の比較により、予測の精度がかなり良いことを確認した。 上記の結果に基づいて、単一組成鋼の多目的化のための組織設計を予測モデルにより試み具体的にエコスティールの組成を検討した(平成7年度日本金属学会および日本鉄鋼協会の春期講演大会にて発表予定)。
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