1995 Fiscal Year Annual Research Report
手指の運動・接触覚機能を模倣したCNC塑性加工機による知能化メタルフロー制御成形
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06650796
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
北澤 君義 信州大学, 工学部, 助教授 (90143825)
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Keywords | CNCインクリメンタルフォーミング / 知能化マタルフロー制御 / 接触覚 / 薄板成形 / 陶芸ろくろ作業 / 張出し成形 / 工具包絡面 / 少量生産 |
Research Abstract |
前年度は,陶芸ろくろ作業における手指の材料流れ制御機能(運動機能と接触覚機能)を模倣した新しいコンピュータ制御塑性加工機を開発して,この成形におけるひずみ配分法則について検討し,その結果をもとにプロセス推論システムを構築した.今年度は,前年度の成果を踏まえてメタルフロー制御成形を行い,接触覚情報をもとにした知能化システムの開発を試みた.まず,ひずみ配分に対する基本法則を用いて薄板の深皿状・壷状張出し成形の成形プロセスを求め,その結果をもとに開発機を用いて張出し成形を行った.その結果,最大ひずみは相当塑性ひずみで200%を越え,通常の金属薄板を超塑材料のように成形することができた.そして,開発したシステムを用いて,アルミニウム板,アルミニウム合金板,銅板等の各種薄板を様々な形状に張出し成形し,成形形状と肉厚分布,くびれ・しわ・座屈などのメタルフローに起因した不整変形の発生状況を調べ,成形挙動に対する工具運動プロセスの影響に関するデータベースを整備した.このデータベースをもとに,くびれ・しわ・座屈などのメタルフローに起因した不整変形の発生を回避するルールをプロセス推論ルールに組み込み,その有効性を実験的に確認した.さらに,インクリメンタルフォーミング中に生じるで薄肉素材の大たわみ変形とメタルフロー挙動を接触覚情報をもとに制御する成形プロセスを開発した.
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[Publications] 北澤君義・若林昭彦・村田和也・八重島公郎: "アルミニウム薄板のCNCインクリメンタル張出し成形におけるメタルフロー挙動" 軽金属. 46. 65-70 (1996)
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[Publications] 北澤君義・林真太郎・山崎純生: "2パス法によるアルミニウム薄板のCNCインクリメンタル球面状張出し成形" 軽金属. 46. (1996)
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[Publications] 北澤君義・中島明: "薄板のCNCインクリメンタル円筒状張出し成形" 日本機械学会論文集C編. 62. (1996)
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[Publications] 北澤君義・尾角拓勉: "1パス法による薄板のCNCインクリメンタル張出し成形の可能性" 日本機械学会論文集C編. 62. (1996)