1994 Fiscal Year Annual Research Report
高融点ろう材を用いた高融点金属単結晶の接合に関する研究
Project/Area Number |
06650820
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
平岡 裕 岡山理科大学, 理学部, 教授 (70228774)
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Keywords | 高融点金属 / 単結晶 / 異種材料接合 / ろう付 / 機械的特性 / 耐環境特性 |
Research Abstract |
今年度の成果および今後の課題は以下のとおりである。 (1)高融点ろう材の試作 粉末冶金法によるMo-Ru-BおよびMo-Ru-Ni合金の試作を行った。なお、ろう材として用いるためには10mm×10mm×0.02mmの、また加工性を評価するためには4mm×20mm×0.5〜1.0mmの寸法・形状の試料を必要とする。Mo-Ru-B合金の場合、焼結性がひじょうに悪いために、ろう材自身の加工性の評価あるいはろう付を行うための試料を作製することができなかった。今後、原料粉末の粒径およびその分布、ボロン添加量などを調整することあるいは焼結条件を変えることにより焼結性の改善を図り、再度上記の目的に適った試料の作製を試みる計画である。一方Mo-Ru-Ni合金の場合、ろう付を行うために必要な寸法・形状の試料を試作することに成功した。今後の課題として、Mo-Ru-B合金と同様に、ろう材自身の加工性を評価するための試料を作製する必要がある。現在のところ、本材料をろう材に用いてモリブデン単結晶同士の接合を行うための最適条件を探索している。 (2)高融点金属単結晶の接合 ボロンを質量比で約1%だけ添加したMo-Ru合金粉末を有機溶媒と混ぜてペースト状にしたものをろう材として、モリブデン単結晶同士の接合を行った。3点曲げ試験により継手の室温破断強度を評価したところ、ボロン無添加で接合した場合に比べて、約10%の強度改善を得た。しかしながら走査型電子顕微鏡を用いた組織観察によれば、ペースト状のろう材を用いた場合、ボロンの分布状態およびろう材の厚さの不均一性、ならびにそれらに起因した接合部の凝固組織の不均質性等の問題が派手した。今後の課題として、(1)での検討項目にも関連して、粉末冶金法によりボロン添加量を変えたしかも薄板状のろう材を作製する必要がある。
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