1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650850
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
今野 宏卓 山形大学, 工学部, 教授 (70005247)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗山 雅文 工学部, 助教授 (90107178)
|
Keywords | 固液混相流 / 回転円管 / 混合拡散 / 圧力損失 / 粒子ホールドアップ |
Research Abstract |
触媒粒子または固体反応物を液中に浮遊させながら反応を行わせる,いわゆる“流系反応操作"において水平管型反応装置を利用する場合,所要反応時間を確保するために低流速の操作を行うと,管底に固体粒子が沈降・堆積していまう恐れがある.このようなトラブルを回避する一手段として,管軸を中心にして輸送管を回転させる方法が考えられる.本研究では,この水平回転円筒型流系反応装置の最も重要な装置特性である軸方向の液混合拡散特性を固液混相流の流動状態に立脚して解明することを目的とした.具体的には,管内粒子ホールドアップ,圧力損失等の諸測定を行い,これらの流動特性と混合拡散特性の関連を考察した. 先ず,本研究対象の基礎となる回転円管内水流および静止円管内固液混相流の混合拡散について検討を加えた.各々について粒子ホールドアップおよび圧力損失の相関式を提出し,また軸方向混合拡散係数と圧力損失のあいだの関係式を提出した. 次いで,これらの知見を踏まえて,回転円管内固液混相流の軸方向混合拡散に及ぼす,粒子濃度,平均流速,粒子径,管回転速度等の影響について実験的検討を加えた.その結果,管内旋回粒子群が,管断面の混合を促進し拡散係数を低下させる効果と,液流速分布をゆがめて拡散係数を増大させるという相反する2つの効果を有することが判明し,この点を液流速,管回転速度等の操作条件に応じた管内粒子量の変化から明らかにした.しかし,この場合の軸方向混合拡散係数の推定手段を提出するまでには至らず,種々の条件下における実験結果の提出にとどまった.
|