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1994 Fiscal Year Annual Research Report

熱・物質移動速度に基づく不均一系共沸蒸留計算法の開発

Research Project

Project/Area Number 06650853
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

小菅 人慈  東京工業大学, 工学部, 助教授 (70170256)

Keywords蒸留 / 物質移動 / 熱移動 / 計算法
Research Abstract

還流液が2液相を形成するエタノール-ベンゼン-水系の不均一系共沸蒸留実験をガラス製円管濡れ壁塔を用いて行い、不均一系共沸蒸留における熱および物質移動速度におよぼす操作因子の影響について検討した。
従来の1スチル方式の蒸留塔では還流液濃度が2液相領域でほとんど変わらなかったため、還流液を分相して別々のスチルにもどし、各スチルからの蒸気流量を変えることによって液濃度が制御できるよう、2スチル方式のガラス製円管濡れ壁塔を試作して蒸留実験に用いた。
水相量の少ない2液相濃度領域で3成分系共沸蒸留実験を行ったところ、各成分の物質移動速度が円管内層流物質移動の理論値と一致することを明らかにした。しかし、水相量の多い2液相領域では、物質移動速度は理論値よりも大きくなることがわかった。そこで、塔頂と塔底での濃度推進力がほぼ一定となるエタノールの移動速度について検討したところ、物質移動速度は還流液濃度が蒸気線から離れるにつれて大きくなり、水の濃度と相関関係があることを見い出した。なお、この領域で移動速度が大きくなる原因については今後の研究課題である。
さらに、円管内層流物質移動の理論解を用いた不均一系共沸蒸留の蒸留計算法を開発し、1液相領域と水相量の小さな2液相領域における蒸留曲線を推算したところ、その推算値は実測値と一致することを明らかにした。また、水相量の大きな領域における蒸留曲線の計算値は、上述の実験式を用いて物質移動速度を補正することにより実測値と一致することがわかった。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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