1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650898
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田川 智彦 名古屋大学, 工学部, 助教授 (10171571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 繁雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023283)
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Keywords | in situ 赤外測定用流通反応器 / 二酸化炭素の有効利用 / 二酸化炭素水素化触媒 / メタノール合成触媒 / ギ酸塩中間体 |
Research Abstract |
1.反応器の試作 フーリエ変換赤外分光器(日本分光製FT/IR-300)を購入し、同器に設置可能な常圧用ガラス製および高圧用ステンレス製反応器を試作した。いずれも反応器の両側面にKBr製の窓板を配置し、反応中も赤外光が透過できるように工夫するとともに、試料部にヒーターを設置し、300℃まで加熱出来るようにした。後者は、反応器出口に背圧調製弁を設け、反応中の圧力を10気圧まで昇圧出来る加圧流通型反応器とした。反応器出口は試料採取コックを介してガスクロに直結し、反応ガスの成分分析を行った。 2.触媒の選定 通常のメタノール合成触媒の主成分である銅の焦点を絞り、各種担体の効果を検討した。シリカ・アルミナの様な酸性担体では活性は低くジメチルエーテルが生成した。中性担体のシリカゲルや塩基性担体のマグネシアでは活性も低く一酸化炭素の生成が主であった。両性担体のアルミナ、チタニア、ジルコニアではメタノールへの活性が高かった。このようにメタノール合成では担体は単に表面積を増加させる物理的な作用に加え、活性・選択性に影響を与える化学的な効果もあることがわかった。 3.in situ 赤外スペクトル 上述の担体効果を反応機構の面から解明するため、反応中の赤外吸収スペクトルを測定した。各触媒とも銅上にギ酸種を生成し、反応条件の変化に応じて表面濃度が変化し、かつ反応成績と対応した。従って銅表面上に生成したギ酸種が反応中間体であるとする、反応機構に関する我々の従前の作業仮説を裏付けることが出来た。現在酸・塩基の効果についての検討が進行中である。 これらの結果はResearch on Chemical Intermediates誌に掲載予定である。
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Research Products
(1 results)