1995 Fiscal Year Annual Research Report
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06650898
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
田川 智彦 名古屋大学, 工学部, 助教授 (10171571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 繁雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023283)
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Keywords | 触媒反応機構 / 二酸化炭素水素化 / 表面吸着種 / 高温・高圧insitu赤外分光法 / 担体効果 / 銅系触媒 / 赤外固体反応セル / メタノール合成 |
Research Abstract |
1.反応器の試作と運転 初年度には、高温・高圧で赤外吸収スペクトルを測定できる反応器を試作し、試運転を行った。二酸化炭素の水素化によるメタノール合成触媒の動作条件下でのスペクトルから銅上に生成した蟻酸種が、反応中間体であるとの知見を得たため、この系の詳細を検討した。これらの経過を化学工学誌において公表した。 2.メタノール合成用触媒の設計 銅上に生成した蟻酸種の反応性を制御することでメタノール合成に適した触媒を設計することとし、担体の効果を検討した。このため、銅の電子状態を過剰にすると、中間体の数が増加し、一方電子不足にすると、銅上の蟻酸種が不安定性となり水素化を受けやすくなるとの作業仮説に基づき、さまざまな酸・塩基性質を有する担体の効果を検討した。チタニア担体が優れた効果を発揮し、チタニア上の蟻酸塩も反応に関与する可能性を指摘した。こうした成果はRes.Chem.Intermed.誌において公表した。 3.二酸化炭素水素化の生成物分布の制御 前項の結果をもとに、さらに広範囲に生成物の分布を制御すべく、 (1)酸・塩基成分の添加、両性成分の添加など助触媒の設計によるメタノール生成活性・選択性の向上 (2)炭素鎖形成能を有する金属や水素可能を有する金属などの添加による二元機能の設計による、高炭素鎖生成物やエタノールなど含酸素化合物の合成 どを試み、その可能性を見いだした。これらの成果を第76回触媒討論会にて公表した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 田川智彦: "固体触媒・赤外分光てくにっく" 化学工学. 59. 657 (1995)
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[Publications] Tomohiko.TAGAWA: "Effect of Supports on Copper Catalysis for Methanol Synthesis from CO2+H2" Res.Chem.Intermed.21. 193-202 (1995)