1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650900
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
滝田 祐作 大分大学, 工学部, 教授 (30038054)
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Keywords | catalyst / oxidation / butanes / partial-oxidation / buten / synthesis |
Research Abstract |
Ni_2P_2O_7の一部を他の金属イオンで置換した触媒の低温でのイソブタンの酸化的脱水素活性について調べ、Ga,Y,Caで5〜10atomic%置換した触媒は無置換の触媒より450℃での活性が増大することを見出した。Caで10%を置換した触媒は450℃でのイソブテン生成速度が上昇した。この触媒では450℃以下でもかなりのイソブテン生成Ni_2P_2O_7活性が期待できる。Yを10%置換した触媒は450℃でCa(10%)と、ほぼ同じ活性を示した。この触媒では410〜430℃でもかなりなイソブテン生成速度を示した。Gaで10%置換した触媒はY(10%)と同じ傾向を示した。しかし酸素の転化率からはY(10%)が450℃で50%であるのに対し、Ga(10%)では430℃で100%となっており差異が見られた。これらの触媒で反応ガス中の酸素の初濃度の影響について調べたところ5〜10mol%が酸化的脱水素生成物であるイソブテンの空時収率の面から最も適していた。Ni_2P_2O_7の一部を他の金属イオンで置換すると結晶性は低下した。ニッケルの5atomic%をGaで置換して合成した触媒ではニッケル単独の場合に比べてピーク強度は1/4に減少し結晶性は低くなった。Ga5%置換触媒では最強線が2θで0.45°高角度側にシフトした。Ga^<3+>のイオン半径は0.62A°でNi^<2+>より小さく、この場合も同型置換されるとすると除去されたNi^<2+>より導入されるGa^<3+>の数が少なく格子は縮少することになりシフトを説明することができる。XRD,XPSの結果から金属イオンの一部は格子に導入されているものと推定された。アンモニアのTPDで測定した触媒の酸性と低温部(450℃)の反応活性との間に相関関係は見られず、酸素の活性化が反応活性と関係していることが推定された。
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[Publications] K.Eto: "Ni_2P_2O_7 as a Selective Catalyst for oxidative dehydrogenation of iso-butane into iso-butene" 環太平洋国際化学会議予稿集. (1995)
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[Publications] 滝田祐作: "C_3,C_4アルカンの部分酸化" 触媒. Vol.38 No.1. 31-34 (1996)
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[Publications] T.Ishihara: "PARTIAL OXIDATION OF METHANE FOR INTERNALLY REFORMED SOLID FUEL CELL" 10th International Conference on Solid State Ionics. (1995)