1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650913
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺嶋 正明 京都大学, 工学部, 助手 (30172092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 滋雄 京都大学, 工学部, 助教授 (20026272)
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Keywords | 酵素 / 糖鎖 / α-アミラーゼ / タンパク質工学 / 分泌生産 |
Research Abstract |
本研究では糖鎖の酵素反応への影響を明らかにするために、糖鎖を持たないイネα-アミラーゼアイソザイムRAmy3Dに糖鎖を付与し、その反応特性を検討することを目的としている。糖鎖は同じイネα-アミラーゼの他のアイソザイムRAmy1A(糖鎖が一カ所結合している)の糖鎖結合部位に相当する部分に結合させる計画である。そのためには、以下の各段階を経なければならない。(1)遺伝子操作ににより、RAmy3D遺伝子を改変し糖鎖が結合できる部位(糖鎖結合部位)を創出する。(2)得られた変異体遺伝子を酵母で発現させて、変異体酵素を分泌生産させる。(3)免疫アフィニティカラムにより分離精製した後に酵素の反応特性を検討する。反応特性については、熱安定性、可溶性デンプンに対する基質認識特性、オリゴ糖に対する分解特性などを野性型酵素と比較検討する計画である。 本年度は以下の点について検討をおこなった。 a)変異体遺伝子作製のためにPCR法の適用を検討した。種々の反応条件で検討した結果、本酵素の遺伝子はGC含量が非常に高いためPCR法の適用が困難であることがわかった。現在、オリゴヌクレオチドを用いる方法により変異体遺伝子を作製中である。 b)上記の(2)-(3)については野性型RAmy3Dを用いて検討した結果、酵母により分泌生産した後、免疫アフィニティカラムで迅速に分離精製することが可能であることを確認した。従って、変異体遺伝子取得後は直ちに反応特性の検討を行える状況である。
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