1994 Fiscal Year Annual Research Report
炭化ケイ素ウィスカ-から発生する低温プラズマを利用した環境汚染ガスの分解
Project/Area Number |
06650953
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
江頭 誠 長崎大学, 工学部, 教授 (60037934)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 雄二 長崎大学, 海洋生産科学研究科, 助手 (20206709)
清水 康博 長崎大学, 工学部, 助教授 (20150518)
|
Keywords | 炭化ケイ素ウィスカ- / マイクロ波 / 低温プラズマ / 導電率 / 電磁誘導 / フロン113 / フロンガス分解 |
Research Abstract |
1.マイクロ波誘起低温プラズマの発生機構の解明 硫黄含有シリコーンオイルの熱分解法で調製した炭化ケイ素(SiC)ウィスカ-の導電率は、室温で10^2〜10^4Scm^<-1>と著しく高かった。この導電率の高いSiCウィスカ-や炭素繊維にマイクロ波を照射すると低温プラズマが発生したが、導電率の低いアルミナウ-ルやSnO_2ウィスカ-の場合には発生しなかった。また、様々な雰囲気でSiCウィスカ-から発生するプラズマのスペクトル解析を行った。その結果、SiCウィスカ-からマイクロ波誘起プラズマが発生する機構として、電磁誘導によってSiCウィスカ-から放出された熱電子によって周囲のガス分子がプラズマ状態になることが示唆された。 2.マイクロ波誘起低温プラズマを利用した環境汚染ガスの分解 SiCウィスカ-から発生するマイクロ波誘起低温プラズマを利用して、フロン113の分解を試みた。SiCウィスカ-からプラズマが発生し始める30〜40wのマイクロ波出力でフロン113が分解し始めた。マイクロ波出力の増加とともにフロン113の転化率は増加し、出力が70〜80W〜よってフロン113の転化率はほとんど変化しなかったが、分解生成物であるフロン11やフロン12の生成量が減少し、フロン113の完全分解が促進されることがわかった。また、このマイクロ波誘起低温プラズマを利用して、フロン113の連続分解も可能であることを確認した。
|
Research Products
(1 results)