1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650977
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
渡辺 昭次 千葉大学, 工学部, 教授 (60009222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 昌巳 千葉大学, 工学部, 助教授 (00178576)
藤田 力 千葉大学, 工学部, 助教授 (70009538)
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Keywords | 不飽和フルオロカルボン酸 / Grignard試薬 / Reformatsky反応 / トリフルオロアセトアルデヒド / Olah試薬 / リパーゼMY / トリフルオロメチル化 |
Research Abstract |
平成6年度の研究実績は以下の通りである。 (1)2-トリフルオロメチルアクリル酸(I)とGrignard試薬の反応から相当する不飽和ジフルオロカルボン酸を比較的高収率で合成できた。例えば(I)とビニルマグネシウム=ブロミドの反応から2-ジフルオロメチレン-4-ペンテン酸(II)が40%の収率で得られた。なおこの(II)のヨ-度ラクトン化で2-ジフルオロメチレン-4-ヨ-度メチル-γ-ラクトンが生成した。また(I)をPd-Cで接触還元して-CHF_2を持つカルボン酸に導くことができた。 (2)トリフルオロアセトアルデヒド(III)と種々のブロモエステルの反応からは相当する付加物を与えた。例えば(III)とメチル、2-ブロモプロピオネイトの反応からは、エチル、4、4、4-トリフルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルブチレイトが得られた。興味あることにメチル、2-(ブロモメチル)アクリレイトと(III)からはγ-トリフルオロメチル-α-メチレン-γ-ブチロラクトンが生成した。 (3)トリフルオロメチルトリメチルシラン(Olah試薬)(IV)と、香料として用いられる種々のテルペン系カルボニル化合物の反応で相当するトリフルオロ化合物を得た。例えばβ-ヨノンと(IV)からは2-トリフルオロメチル-4-(2、6、6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オールを72%の収率で得た。なお2-トリフルオロ-1-フリル、エチルアセタートを酵素リパーゼMYで加水分解して光学活性な(-)-2-トリフルオロ-1-フリル、エタノールを得ることができた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 渡辺昭次 他: "Reaction of trifluoroaceta1dehyde with some bromoesters" Journal of Fluorine Chemistry. 68. 59-61 (1994)
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[Publications] 渡辺昭次 他: "Trifluoromethylation of Terpenoid Compounds" Journal of Fluorine Chemistry. (印刷中).