1994 Fiscal Year Annual Research Report
1.5-双極子の環化付加を鍵とする中員環過酸化物の新規合成反応
Project/Area Number |
06651009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野島 正朋 大阪大学, 工学部, 教授 (80029181)
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Keywords | 1.5-双極子 / 中員環過酸化物 / ペントキソナン誘導体 / テトロキセパン誘導体 |
Research Abstract |
シクロアルケンのプロトン性溶媒中でのオゾン分解で得られる溶媒捕獲生成物(1)を、炭素2個、酸素3個からなる1,5-双極子の前駆物質として利用することにより、アルデヒドとの[5+2]および[5+2+2]という、まったく新規の高次環化付加に成功した。この結果、テトロキセパン(2)およびペントキソナン誘導体(3)を、効率良く合成することが出来た。その例をschemeに示す。テトロキセパンについては、各種のアルデヒドが使用可能であるが、ペントキソナンについては、ホルムアルデヒドの場合のみ、反応がうまく進行する。 この反応の特徴は、立体化学がきわめて特異的なことである。1-アルキルインデンの場合、溶媒捕獲生成物として一種類の立体異性体のみが得られ、このことに対応して、生成物も一種類の立体異性体が選択的に生成する。ペントキソナンについては、その構造がX-線解析により決定された。
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[Publications] Y.Ushigoe,S.Tanaka,M.Nojima,K.J.Mecullough: "Trans bormation of Salvent-Derived O3000lysis Products to Bicyclic Peroxides:Isolation and Characterisation of Novel Pertoxonape Derwatiues" Tetrahedron hetters. 35. 9741-9744 (1994)