1994 Fiscal Year Annual Research Report
シアル酸、KDO、及びKDNアナログとそれらのケトシド誘導体の合成
Project/Area Number |
06651014
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
佐藤 憲一 神奈川大学, 工学部, 教授 (40114871)
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Keywords | シアル酸 / KDO / KDN / アナログ / ケトシド化 |
Research Abstract |
下記の目的1〜3にそって研究を行った。 1.KDO(1)、KDN(2)、シアル酸(3)をはじめ、それらのアナログが簡便かつ大量合成できることを明らかにする。 2.上記化合物のケトシド化について検討し、反応性の差を明らかにする。 3.生物的に重要な機能を果たしているポリシアル酸の合成が困難な理由の一つにアセタミド基の存在が考えられる。それを証明するために、アセタミド基をヒドロキシル基で置換したポリKDNの合成を検討する。 4.上記目的を遂行するための基礎的な知見として、筆者らは、Z保護したHorner-Wittig試薬を用いる1、2の新規大量合成法を確立するとともに、同試薬をBoc保護したものに換えることにより、3さらにはアラビノースより誘導されるアナログ(4)も効率良く合成できたことを報告している(Chem.Lett.,1994,129)。 そこで本年度は、この手法の実用性をさらに高めるため、Boc保護試薬を用いた1、2の収率向上について検討した。その結果、2の全収率を約17%向上させることに成功した。現在、1についても同様の検討を行っている(目的1に関連)。 また上記手法とは別に、1〜3をはじめ、それらのアナログやポリシアル酸合成にも適用可能と考えられる、5位に脱離基を持つ中間体(5)のS_N2反応による手法についても検討し、5の前駆体の合成を完了した。現在、先の反応を検討中である(目的1〜3に関連)。
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