1994 Fiscal Year Annual Research Report
主鎖に異種の無機または金属元素を含むハイブリット型の高分子の合成
Project/Area Number |
06651036
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
西久保 忠臣 神奈川大学, 工学部, 教授 (20120967)
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Keywords | ポリシリルエーテル / ポリゲルミルエーテル / ポリホスホネート / 新しい重付加反応 / ビスエポキシ化合物 |
Research Abstract |
本研究は主鎖に異種の無機または金属元素を含むハイブリット型の高分子の合成方法の確立を目的としたものである。 始めに、モデル反応として、触媒にテトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)を用いて、フェニルグリシジルエーテル(PGE)とジクロロジフェニルシラン(CPS)およびフェノキシジクロロリン酸(PDCP)との付加反応について検討を行なった。その結果、PGEとCPSとの反応はトルエン中40℃、90分では100%進行し、0℃、240分でも約80%とよく進行した。一方、トルエン中PGEとPDCPとの反応は0℃では全く進行しないことが判明した。次に、これらのモデル反応の結果に基づいて、反応溶媒にトルエンを用い、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(BPGE)とCPSおよびPDCPとの重付加反応によるハイブルット型の共重合体の合成について検討を行なった。この反応は、1)始めに2当量のBPGEとCPSを反応させ、その後PDCPを加えて反応させる方法、2)始めに2当量のBPGEとPDCPを反応させ、その後でCPSを加えて反応させる方法、3)2当量のBPGEとCPSおよびPDCPを同時に仕込んで反応させる方法があり、いずれの方法においても高収率で数平均分子量3000程度の共重合体が得られた。これらに共重合において、CPSとPDCPの顕著な反応性の相違から、1)および3)に方法では、重合温度をコントロールする事により交互共重合体を得ることが期待されたが、各々の方法により得られたポリマーのIRおよび^1H-NMRスペクトルから、その顕著な相違は識別できなかった。
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