1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06651037
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
嶋野 安雄 八戸工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (20042129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 久美子 八戸工業高等専門学校, 物質工学科, 助手 (10205908)
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Keywords | マクロモノマー / 機能性 / ラジカル重合 / 重合反応性 / 共重合 / 反応性比 / ポリ(2-オキサゾリン) / ポリ(N-アシルエチレンイミン) |
Research Abstract |
ポリ(N-アシルエチレンイミン)(PAEI)鎖の末端にメタクリロイル(MA)およびスチリル(St)基を有するマクロモノマーのラジカル単独重合および共重合の反応性を検討した。このマクロモノマーは、アシル基内のアルキル基がメチル基程度では強い親水性であるが、ブチル基以上では疎水性になると同時に規則的な分岐性になることから、我々は「機能性マクロモノマー」と命名した。 1.ラジカル単独重合反応性 アシル基内のアルキル基は、メチル(Me)、n-ブチル(Bu)、n-オクチル(Oc)基とした。重合溶媒は重アセトニトリル、重クロロホルム、重水を用い、^1H NMRにより重合速度を測定した。その結果、MA末端でアルキル基がOcの場合を除いては、どの溶媒中でも、マクロモノマー内のPAEI鎖長が長く、アルキル鎖長が長いほど重合速度は速くなった。これは、生長ラジカル内の活性末端周辺のセグメント密度の増大と溶液の粘性の増大が生長ラジカルの拡散を抑制することによる.停止反応の減速の結果と思われる。アルキルがMeの場合、水中では有機溶媒中より重合速度が著しく増大したが、これは水中におけるマクロモノマーのミセル形成によるものと思われる。 2.ラジカル共重合反応性 St末端マクロモノマー(PAEIの重合度は3〜30程度)に対するメタクリル酸メチル、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、N,N-ジメチルアクリルアミドの共重合反応性をそれぞれ検討し、アルキルがMeの場合、PAEI鎖(重合度が13程度以下)はマクロモノマーの反応性を増大させることが見出された。
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