1994 Fiscal Year Annual Research Report
アウトリガー付高速三胴船型の最適胴配置に関する研究
Project/Area Number |
06651076
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
鈴木 和夫 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (80111699)
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Keywords | 高速船 / 三胴船 / 非線形計画法 / 造波抵抗 |
Research Abstract |
本研究では主船体の両舷に小型のアウトリガーを持つ高速三胴船型を扱う。三胴船型の場合には主船体との造波干渉が期待でき、造波理論と非線形計画法により最適な胴配置を計算することができる。本研究はこのような三胴船の最適胴配置問題および模型試験による抵抗特性の把握をその対象としている。 本年度は既に開発済みの線形造波抵抗理論に基づく数学船型用最適胴配置計算プログラムをより一般性の高いプログラムにリファインし、このプログラムによる数式船型の最適胴配置の再計算を実施して対応する模型船を作成した。また船型試験水槽において三胴型数式船型の抵抗試験および波形解析を実施し、胴配置を最適化した三胴船型は非最適化船型よりも抵抗性能が向上することがわかり最適化の効果が確認された。この数式船型の検討では前後対称な形状としたため本研究で用いた造波抵抗理論では前後対称な2つの点が最適位置として得られる。しかし粘性影響等のためこの2つの状態の船型が同一の性能を示すわけではない。このため前後非対称な実用船型の場合の検討が必要であるので、続いて高速排水量型の前後非対称実用船型を主船体とする場合の検討を進めている。その他に考慮すべき点として、高速かつ三胴船型のような複雑な船型の場合の波形解析に関する研究を関連した研究として検討する必要があると考えられる。さらに線形造波抵抗理論に基づいた検討では胴間流を正確に評価していないので、小型のアウトリガーとはいえ主船体との胴間が狭い場合にはこの考慮が必要と考えられる。
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Research Products
(1 results)