1994 Fiscal Year Annual Research Report
超音波ドップラー・ボアホールテレビューアによる地下き裂透水性の定量的映像化
Project/Area Number |
06651091
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新妻 弘明 東北大学, 工学部, 教授 (90108473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅沼 宏 東北大学, 工学部, 助手 (50250717)
高橋 弘 東北大学, 工学部, 助手 (90188045)
佐藤 源之 東北大学, 工学部, 助教授 (40178778)
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Keywords | 坑井内計測 / ドップラー効果 / ボアホールテレビューア / 石油開発 / 地熱エネルギー開発 / 地下工学 / 超音波 / 可視化 |
Research Abstract |
本研究は坑壁におけるき裂の透水性を定量的に映像化できる新しい計測法の開発のための学術的基礎を確立することを目的としている。本研究では1〜5MHz帯凹面トランスジューサを用いた,反射法による坑壁の超音波映像法(BHTV)において,坑井内流体の後方散乱によるドップラー効果を利用し,坑壁に垂直な坑井内流体の流れを検出して,その流速分布からき裂の位置ならびに透水量を定量的に映像化する計測手法を考究した。具体的には,以下の研究を行った。 1.坑壁からき裂への流体の流れとドップラーシフト分布との関係の検討:坑井内の3次元流速分布と測定されるドップラーシフトとの関係を理論的に求めるとともに室内実験によりそれを実測した。 2.坑井内流体の超音波後方散乱特性とドップラー強度との関係の検討:ベンドナイト泥水による後方散乱特性を実測し,ドップラー計測のために十分な散乱特性を有することを明らかにした。 3.定量評価法の理論的検討:測定されるドップラーシフトの2次元分布から,き裂に浸透する流体の流量を定量的に評価する方法を理論的に検討するとともに,室内実験により検証した。 4.ドップラー計測方式の検討:以上の結果をもとにドップラー計測方式について検討を行ない,パルスドップラー法が適していることを明らかにした。 5.計測装置の試作:パルスドップラー法による信号の検出方法,信号処理法を具体的に検討し,測定システムを試作した。その結果流量を定量的に測定できるシステムを実現した。 以上の結果,パルスドップラー法によるBHTV計測によりき裂透水性の定量的映像化が可能ことが明らかになるとともに,計測システムの具体的構成法ならびに信号処理法を明らかにすることができた。
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