1995 Fiscal Year Annual Research Report
地域の発展および環境保全を持続する新しい複合型開発の可能性の研究
Project/Area Number |
06651097
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江崎 哲郎 九州大学, 工学部, 教授 (40038609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 玄敏 九州大学, 工学部, 助手 (70264091)
蒋 宇静 九州大学, 工学部, 助教授 (50253498)
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Keywords | 地盤環境 / 鉱山の再開発 / 地下揚水発電 / 環境保全 / 産業立地 / 地下再利用 / 経済波及効果 / 産業関連分析 |
Research Abstract |
(1)鉱山跡地再利用の実態に関する事例調査、試料収集および問題点の整理分析を行った。再利用例として観光施設、貯蔵施設、研究施設等があるが、かなり限定されている。これには地下空間の規模・環境・地域の経済状況・社会状況等、可変性の大きな特性が大きく関与していることがわかった。 (2)揚水発電の現状について調査を行った。一般の揚水発電所は山間部に建設されるが、その立地は非常に厳しい環境にあり、経済性、建設技術上で有利なサイトの選択の余地は少なくなってきていることが明らかとなった。 (3)鉱山施設を利用した地下揚水発電について、鉱山の有する地下空間のみならず、多くの利用可能なポテンシャルからその実現可能を検討した。ここで検討した地下揚水発電とは、平地部に上部調整池、地下深部の空洞に下部調整池を設ける方式である。地下揚水発電は、現在の技術レベルで十分に対応でき、また、現場の実績の裏付けもあって実現可能性は高いと考えられる。 (4)検討を行う対象を三池炭坑として、地下揚水発電所の概念設計を行い、発電力100万kw、発電継続時間8時間、有効落差600mの発電所を想定し、その立地可能を検討した。さらに、発電所立地、鉱業活動継続による経済及び効果を産業関連分析によって推定した。その結果、100万kw級の発電所を建設すれば、現在の炭坑と同レベルの経済波及効果が期待でき、地域の衰退を防止できることがわかった。
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Research Products
(2 results)