1994 Fiscal Year Annual Research Report
水稲固体群の乾物生産における窒素利用様式とその効率に関する研究
Project/Area Number |
06660021
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
白岩 立彦 滋賀県立短期大学, 農学科, 助手 (30154363)
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Keywords | 水稲 / 品種間差異 / 乾物生産 / 窒素分配 / 葉身窒素含量 |
Research Abstract |
1,平成6年度は,乾物生産特性の著しく異なる2品種の固体群を対象として,それらの窒素利用様式およびそれと乾物生産力との関連を明らかにすることを目的として,以下のような圃場実験を行った. 供試品種:日本晴(日本型品種),威優46号(インド型F1品種). 処理:窒素施用量2水準(0および10gN/m^2)×固体密度2水準(10および20株/m^2) 2,その結果,(1)両品種とも玄米収量は栽植密度よりも窒素施肥条件によって影響を受けること,(2)威優46号の収量は日本晴よりも40ないし50%も上回ること,(3)出穂前4週間の乾物生産速度は,威優46号の方が15%も上回ること,(4)登熟期間において窒素の利用様式に品種間差がみられ,威優46号は葉身保有窒素量の減少が著しいが,上位葉の窒素含量および光合成活性は比較的高く維持される傾向があること,などが明らかになった. 3,平成6年度に精査した2品種は,それぞれ,現在の日本の代表品種と中国で栽培されている超多収品種である.得られた結果は,平成7年度(予定)に調査する多数の品種を評価する上での基準を与えるものと思われる.また,2つの品種の収量性には,栽植密度,施肥条件をとわず著しい品種間差異が認められた.よって,両品種の収量成立過程を解析することは,本研究が目的の一つとしている,窒素利用様式と乾物生産との関連の検討の中で,重要な位置を占めるものと思われる.
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