1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660036
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柿原 文香 愛媛大学, 農学部, 助手 (80101377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 正弘 愛媛大学, 農学部, 教授 (30036404)
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Keywords | ペラルゴニウム / 花色素 / アントシアニン / アントシアニジン |
Research Abstract |
ペラルゴニウムの野性種および栽培種における花色素分析の結果によれば,ペラルゴニウム花弁からは,ペラルゴニジン,シアニジン,ペオニジン,デルフィニジン,ペチュニジンおよびマルビジンの6色素が検出され,これらの存在が質的・量的に異なることにより花色の差異として発現している。そのため色素構成は極めて複雑となるものの,それだけ花色の範囲が拡大されると考えられる.また,アントシアニン含有量と色相との関係を見たところ,ペラルゴニジンとデルフィニジン含有率と色相とは正の相関が,またマルビジンとは負の相関が見られた. 乾燥花弁から色素を抽出し,ミリポアフィルターを通しただけの簡便な処理方法で得られた試料を用いたHPLC分析結果と,精製色素を用いたHPLC分析との結果の対応が可能となったことから,多数個体を取り扱う実際の育種に花色素分析の利用効果が期待できる. 花色素分析を行ったいずれの品種においても,検出されたアントシアニジンは上述の6色素であった.一方,アントシアニン分析の結果では,結合している糖はすべてグルコースであったものの,アシル化されているものや有機酸の存在が示唆されるものが検出され,今後の課題と考えられる.
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