1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660085
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
江尻 真一郎 岩手大学, 農学部, 教授 (90005629)
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Keywords | ペプチド鎖伸長因子 / タンパク質リン酸化 / EF-1 |
Research Abstract |
研究の目的 本研究は、ペプチド鎖伸長因子EF-1のリン酸化、脱リン酸化による活性制御機構を解明し、シグナル伝達、細胞増殖、細胞老化におけるEF-1の役割を明らかにするとともに、それらの成果を、無細胞系でのタンパク質の生産に応用する。 研究実施計画 (1)EF-1βのリン酸化部位の解明:コムギのEEF-1の4種類のサブユニットα、β、β′およびγのうちβのみがカゼインキナーゼIIでリン酸化されるので、リン酸化部位を明らかにするとともに、リン酸化による活性制御機構を解明する。 (2)細胞の老化過程におけるEF-1のリン酸化・脱リン酸化による活性制御機構:CHO細胞等を用い、表記の機構を解明する。 (3)シグナル伝達系におけるβ-kinase制御因子の役割:EF-1βをリン酸化するβ-kinaseおよびβ-kinase制御因子を純化し、構造と機能を解明する。 研究結果 (1)に関し、リン酸化したEF-1を各種のproteaseで分解後、逆相カラムでリン酸化ペプチドを分離し、リン酸化セリン近傍のアミノ酸配列を決定した。また、リン酸化アミノ酸の簡易同定法も開発した。 (2)に関し、リン酸化の解析に先立ち、細胞周期の揃った細胞を得る実験を行い、目的に添った細胞を得ることができた。 (3)に関し、β-kinase以外に、スレオニンをリン酸化する酵素の存在を明らかにした。さらに、β-kinase制御因子の精製も進んだ。
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Research Products
(1 results)