1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660109
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
尾添 嘉久 島根大学, 農学部, 助教授 (80112118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持田 和男 島根大学, 農学部, 教授 (30032577)
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Keywords | GABA / γ-アミノ酪酸 / レセプター / 神経伝達物質 / 昆虫 |
Research Abstract |
昆虫のγ-アミノ酪酸(GABA)レセプター/クロルイオンチャネル複合体の構造や機能を解明するために、α様サブユニットの単離・精製とβ様サブユニットcDNAのクローニングを試みた。まず、Musca domesticaの胸腹部膜タンパク質を0.1%ジギトニンで可溶化し、ベンゾジアゼピン(〔^3H〕Ro 5-4864)の結合タンパク質を追跡した。Diazepam固定化Affi-Gel 10を調製し、可溶化結合タンパク質をこれに吸着させた。NaClあるいは合成リガンドで溶出を行うと、結合タンパク質は0.6 M NaClで溶出された。設備備品として購入したセル・ハーベスターを溶出画分の活性測定に利用すると効率よく活性測定ができた。結合活性は約30%しか回収できなかったが、精製倍率は約220倍であった。活性画分のSDS-PAGEを行い、これをCBB染色すると、76 KDa、65 KDa、59 KDa、46 KDa、44 KDa、および33 KDaのメジャーバンド、さらに41 KDaと38 KDaのマイナ-バンドが現れた。〔^3H〕Flunitrazepamでフォトアフィニティーラベルし、SDS-PAGEを行ったところ、41 KDaのマイナ-バンドに最も高い特異的結合活性が見られ、65 KDa、59 KDa、46 KDa、および38 KDaのバンドにも特異的結合が認められた。これらのタンパク質とGABAレセプターとの関係を探るため、現在プロテインシークエンスを行っている。一方、Blattella germanicaの頭胸部あるいはDrosophila melanogasterのcDNAライブラリーを用いてPCRを行い、膜貫通M1領域からM4領域の様々な鎖長を持つと思われる増幅産物をpUC119のクローニングサイトに挿入後、DNAシークエンスを行ったが、既知サブユニットと類似の領域は見られなかった。現在、同様の実験を継続して行っている。
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