1994 Fiscal Year Annual Research Report
キノコ由来の4-アミノ安息香酸ヒドロキシラーゼの遺伝子のクローニングと構造
Project/Area Number |
06660114
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
辻 英明 徳島大学, 医学部, 助教授 (20093875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 真順美 徳島大学, 医学部, 助手 (40108866)
岡 達三 徳島大学, 医学部, 助教授 (50116795)
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Keywords | 4-アミノ安息香酸ヒドロキシラーゼ / FAD結合ドメイン / 4-アミノ安息香酸ヒドロキシラーゼcDNA / Agaricus bisporus |
Research Abstract |
1.本年度はキノコ由来の4-アミノ安息香酸ヒドロキシラーゼに対するcDNAにクローニングを第一目標としている。そのためのプローブ(613-bp DNA)を昨年度PCR法により作製しているが、まず手始めとして、そのプローブの核酸配列を決定した。 2.oligo(dT)をprimerとしてλgt10とλgt11を用いて、cDNAライブラリーを作成し、上記のプローブを用いて、目的とするクローンを検索した。しかしながら、λgt10およびλgt11ライブラリーにおいて、目的とするcDNAを含むクローンの存在確率が極端に小さいことにより、従来の検索方法ではクローニングすることが困難であった。そのため、新検索方法を考案し、本法により110万個のプラークよりなるλgt10ライブラリーにおいてわずか2個しか存在しないクローンをクローニングすることができた。 3.2で得た2個のクローンは制限酵素地図を作成したところ、いずれのクローンも3'側より690bpのcDNAが挿入されていることが明らかになった。現在、この核酸配列を精力的に解析している。 4.3の研究と並行して、random primerを用いて、λgt10ライブラリーを作成し、5'側のcDNAを検索しているところであるが、上記の新検索法を用いることにより、円滑にクローニングが行い得るものと期待される。 5.上記のクローンの制限酵素地図より、本cDNAはNcoI,EcoRI,XhoIなどの多くの切断部位を有していることが明らかになった。来年度、本酵素のFAD結合ドメインを認識するモノクローナル抗体のエピトープの位置づけを行う予定であるが、その事実は、本酵素のcDNAの核酸配列が本酵素のペプチド断片を発現する遺伝子を作成する上で、大変便利で有用な配列をしていることを示すものである。
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