1994 Fiscal Year Annual Research Report
「大気-植生-土壌」連続系のエネルギー・水輸送のモデル化
Project/Area Number |
06660177
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
窪田 順平 東京農工大学, 農学部, 助手 (90195503)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 整司 東京農工大学, 農学部, 助手 (30212921)
|
Keywords | 「大気-植生-土壌」連続系 / エネルギー・水輸送 / 森林 / 微気象 / 樹冠構造 / 数値シミュレーション / counter-gradient flux / higher-order closure model |
Research Abstract |
本研究では、「大気-植生-土壌」連続系のエネルギー・水輸送における森林の役割を明らかにすることを目的とし、森林内外のエネルギー・水輸送を現地観測、樹冠構造を考慮した「大気-植生-土壌」連続系の数値シミュレーションモデルを開発等を行った。今年度は、まず現地観測として、多摩丘陵にある東京農工大学波丘地試験地のスギ林、ヒノキ林および広葉樹林を対象し、エネルギーおよび水の輸送を微気象観測を実施した。観測項目は、エネルギー収支(短波収支、長波収支、純放射量)、風速分布、温湿度分布、顕熱輸送量直接測定、樹幹内の樹液流、植物体水ポテンシャル等である。また土壌中の水移動を明らかにするための、土壌物理特性の測定も行い、他の地域との比較も行った。一方樹冠構造についても葉・枝・幹の量的な測定だけではなく、その幾何的な位置関係についても計測した。 また、野外測定開始と同時に、大気-植生-土壌連続系のエネルギー・水輸送に関する数値シミュレーションのための基本モデルを開発に取りかかっている。数値モデルとしては、森林内部の乱流構造を陽的に表現でき、特に森林に特有なcounter-gradient fluxの表現可能なHigher-order closure model、およびLagrangian modelについて検討を行った。モデル開発については、過去の文献の収集、およびアルゴリズムの検討が中心で、モデルの作成は現在進行中である。
|
-
[Publications] Junpei Kubota et.al.: "Hydraulic properties of soils in Tangula Mountains" Bulletin of Glacier Research. 12. 109-113 (1994)
-
[Publications] 石橋 整司 他: "樹幹解析手法に関する研究-断面積の測定手法について" 東京農工大学農学部附属演習林研究報告. 33. (1995)
-
[Publications] Seiji Isibachi et.al.: "Recostruction of the Broad-leaced Forest Stand Structure using Trec Rins Data" Proceedings of the International Workshop on Asian and pacific Derde. (1995)