1995 Fiscal Year Annual Research Report
共存微生物制御による餌料藻類の大量培養に関する研究
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06660243
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
平山 和次 長崎大学, 水産学部, 教授 (80039718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 篤志 長崎大学, 水産学部, 助教授 (50208419)
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Keywords | 共存細菌 / 珪藻 Chaetoceros grasilis / Nannochloropsis oculata / 増殖促進 / 増殖阻害要因の除去 / Biocontrol / 種苗生産餌料 |
Research Abstract |
1)珪藻Chaetoceros gracilisの増殖に与える共存細菌の増殖促進効果 車エビ種苗生産のために大量培養した珪藻培養槽より、環境細菌12種を分離した。 ASP6人工培地に分離した環境細菌と無菌的に培養していたChaetoceros gracilisを同時に接種し、その増殖を細菌を接種していない対照と比較した。培養は100mlのフラスコに60mlの培養液をいれ、23℃、14L:10D、2500luxで行ったその結果、Flavobacterium1種のみChaetoceros gracilisの増殖を促進した。他の12株は増殖に関係しないか、むしろ、阻害した。Isochrysis sp.についても同様な傾向が認められた。 また、どの細菌もChlamydomonas sp.の増殖にはあまり大きな増殖促進、阻害を示さなかった。Skeletonema costatumについては明確な結論は得られなかった。 2)市販のNaCl特級試薬中に含まれるNannochloropsis oculataの増殖阻害要因の除去 市販の特級 塩化ナトリウム試薬6ロットでASP6人工培地を作り、Nannochloropsis oculataを培養したところ、1ロットだけNannochloropsis oculataが死滅する試薬があった。 無菌培養したN.oculataとあらかじめ培養した細菌株1株を同時に接種し、前述の条件で培養したところ、試験した12株のうちFlavobacterium1種のみ特異的に試薬の増殖阻害原因を除去しN.oculataの増殖は正常に近くなった。また、その除去効果は細菌が試薬中の不純物を分解するか、吸着、吸収することによることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Suminto and Kazutsugu Hirayama: "Effects of Bacterial Coexiatence on the Growth of a Marine Diatom Chaetoceros gracilis" Fisheries Science. 62. 40-43 (1996)
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[Publications] A.Hagiwara,Min-Min Jung,T.Sato,K.Hirayama: "Interspecific Relations between Marine Rotifer Brachionus rotundiformis and Zooplankton Species Contaminating in the rotifer mass culture Tank" Fisheries Science. 61. 623-625 (1995)