1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660248
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
高野 和則 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (30001605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 明洋 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 助教授 (40222103)
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Keywords | リュウキュウアユ / 成熟 / 成長 / 卵質 |
Research Abstract |
沖縄本島において一度絶滅したリュウキュウアユ(Plecoglossus altivelis ryukyuensis)を復元するため、その種苗生産が1991年からリュウキュウアユ種苗センターで始められた。これまでの種苗生産の過程で、源河川の天然のリュウキュウアユと、種苗センターで飼育した魚では産卵期が異なること、また種苗センターで飼育した親魚には発生能のない異常卵(過熟卵)を持つ個体が数多く現れることが明らかにされている。本研究では、この産卵期の違いを成長と性成熟の関係から明らかにすることを目的に、実験的に給餌量を変えて親魚を養成し、体成長、生殖腺の発達、卵巣卵の発生過程及び卵数を調べ、併せて天然魚(自然河川群)から得られた結果と比較した。 全長において、給餌率表に基づいて給餌した群(対照群)は対照群の1/3量を給餌した群(給餌制限群)及び自然河川群より有意に大きかった。GSIについては、対照群が給餌制限群及び自然河川群に比べて有意に大きく、特に成長差がもたらすGSI値への影響は、雌でより顕著に現れた。卵巣の組織学的観察の結果、対照群では他の群と比べて、より早い時期に卵黄形成期の卵母細胞の割合が高くなり、また給餌制限群と自然河川群では、その発達傾向が似ていた。排卵個体数は、対照群が11月下旬から12月上旬に、給餌制限群では12月中旬にピークを示した。また対照群では、異常卵(過熟卵)を持つ個体が42個体出現したのに対し、給餌制限群では1個体のみ認められた。 以上の結果から、給餌量を適度に制限することにより、天然のリュウキュウアユに近い成長と性成熟を導き、産卵適温の時期まで成熟を遅らせることによって、過熟卵の発生を防止できる可能性が示された。
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Research Products
(1 results)