1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660252
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
中村 将 帝京大学, 法学部, 助教授 (10101734)
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Keywords | 生殖腺 / ステロイドホルモン産生細胞 / 神経節 / ニューロペプタイド / 神経終末 / 魚類 |
Research Abstract |
ティラピアの成熟した卵巣,精巣内の神経の分布について,ヒト神経細繊維の抗体を用いての免疫組織化学的手法,及び微細構造学的手法により詳細な観察を行なった。 その結果,生殖腺内に分布する多くの神経は生殖腺の後方の生殖腺懸膜組織に存在する神経細胞体の集塊である神経節から伸びた太い神経束が生殖腺の後方から進入し,前方へと走ることが明らかになった。この神経節内には軸索内に多くの顆粒を持つニューロペプタイドの軸索が分布していることが確認された。サーモンGn-RHとチックンGn-RHの抗体により免疫染色を行なったが陽性の反応は得られなかった。精巣内の神経の終末は輸精管周辺部の平滑筋にその多くは終っており,平滑筋の収縮に関係しているものと思われた。間質部にも細い神経束が入り込み,その終末は,ライデッヒ細胞に終っているのも見られたことからステロイドの合成,分泌にも関係していると考えられる。卵巣においてもその終末は間質部のステロイドホルモン産生細胞や卵巣胞組織の萃膜細胞層のステロイドホルモン産生細胞にも到達しているものも観察された。
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