1994 Fiscal Year Annual Research Report
二重指標物質法による仔稚魚・甲殻類の摂取量および消化吸収率の測定
Project/Area Number |
06660266
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
手島 新一 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (70041704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 昭夫 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (70041697)
越塩 俊介 鹿児島大学, 水産学部, 助教授 (60186666)
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Keywords | 要因加算法 / タンパク質 / アミノ酸 / 要求量 / 評価 / クルマエビ / オニテナガエビ |
Research Abstract |
飼育試験に先立ち、まず、二重指標物質法を用いて、摂餌率および飼料タンパク質源の消化吸収率の測定方法を検討した。その結果、コレスタンおよびアルカンを指標物質として用いると、酸化クロム法と同様に正確に摂餌量や消化吸収率が測定できることがわかった。甲殻類(クルマエビおよびオニテナガエビ)に試験飼料を給餌して、飼育試験を行い成長や生残率を検討すると共に、摂餌率、消化吸収率などを測定し、飼料タンパク質の栄養化学的評価を行った。クルマエビのタンパク質要求量については、カゼインおよび魚粉を主なタンパク質源とする試験飼料を用いて、クルマエビの稚エビにおける体タンパクの維持に必要なタンパク質量および最大成長時の体タンパク質の増加量を決定し、日間タンパク質要求量(mgタンパク質/100g体重/日)を求めた。オニテナガエビのタンパク質要求量についても同様な検討を行った。また、クルマエビについては、飼育実験の前後におけるエビ体組織および飼料のアミノ酸の定量を行い、維持および体タンパク質の増加に必要な外因性アミノ酸の必要量を求めた。その結果、クルマエビやオニテナガエビの場合は、投餌した飼料を完全に摂餌するように見えても、かなり食べこぼす(給餌量の30-50%)ことが分かった。また、従来、甲殻類はタンパク要求量が高いと言われていたが、真の摂餌量を測定し、要因加算法で日間タンパク質要求量を求め、評価すると、クルマエビやオニテナガエビのタンパク質要求量は、魚類などと比較して、必ずしも要求量が高いとは言えないことが分かった。
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