1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660281
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
荒木 幹雄 京都大学, 農学部, 教授 (40081096)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 公夫 京都大学, 農学部, 助教授 (30156202)
|
Keywords | 農地改革 / 農村構造 / 土地所有者 / 地主 / 小作農 / 農村の担い手 |
Research Abstract |
本年度は、昭和20年代農村構造を総合的に明らかにするため、すなわち技術・経済・政策・運動・生活などの諸側面をふくむ農村構造の全体像を明らかにするため、関連する基礎資料の収集整理を進めるとともに、分析を深めるため国際的視野からの検討を進める研究会を継続した。 すなわち、資料の収集は、農林省農業総合研究所、瀬戸内海歴史民俗資料館所蔵の資料や群馬県新治村の実態にかんする資料の採訪を行った。 またその整理・分析を進めるにあたっては、農村の担い手の目から・画期性・同時性を明らかにするということに留意してきた。農村の担い手の目からということは、農地改革期においては直接生産を担っていた小作農の眼(立場)から収集した資料の意義を検討することであり、従来は土地所有者すなわち地主の眼(立場)からの農地開放の意義の検討が中心であったのを大きく変更するものである。画期性を明らかにするというのは、何が廃棄され何が新しく作り出されたのかを全面的に明らかとすることにより農地改革期農業・農村発展の段階的飛躍の意義すなわち時代の画期性を明らかにすることであり、前項の立場から行うものである。同時性を明らかにするというのは、本研究が対象としている日本で農地改革が行われた時期は、世界の多くの国々でも種々の形態の農地改革が進行していたのであり、それらの農地改革にはなんらかの世界史的関連性があるのではないかと推定されるので、それらの同時に進行した農地改革の世界史的関連の有無を検討するなかで、日本の農地改革期農村の在り方の特徴を探ろうといういうことである。
|
Research Products
(1 results)