1994 Fiscal Year Annual Research Report
ひずみ経路制御繰返し三軸・平面ひずみ試験と大ひずみ構成式
Project/Area Number |
06660302
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
内田 一徳 神戸大学, 農学部, 助教授 (80111946)
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Keywords | ひずみ経路制御試験 / 三軸試験 / 平面ひずみ試験 / 繰返し試験 / 応力ひずみ関係 / 構成式 |
Research Abstract |
従来の応力経路制御法と異なるひずみ経路制御試験システムとその試験法を確立した。特に、一軸位置決めテーブルを応用したディジタル圧力体積制御ポンプDPVCはコンパクトで制御能力も高く、極めて有効であることが確認できた。また高精度計測用動ひずみ測定器も高精度のひずみ計測制御に極めて有用であった。豊浦標準砂を用いた試験の結果、三軸・平面ひずみ試験ともに、大ひずみ領域においても供試体内のひずみ分布は均一性を保持できることを局部ひずみ分布から確認した。この理由は積極的なひずみ経路制御によるものと解釈できた。なお、局部ひずみ分布計測は、ゴムスリーブに格子状のマークを描き、ビデオカメラで計測して画像処理により解析した。両試験における真の排水試験(ゼロ過剰間隙水圧)および真の非排水試験(メンブレン貫入補正)を提案し、従来の排水・非排水試験結果と比較して、供試体内のひずみ分布の違いにより体積変化量やピーク応力が異なることを明らかにした。特に両試験とも、排水試験時のピーク応力は前者の方が後者よりも約10%小さいことが判明した。さらに、シルト質粘土である藤の森粘土によるひずみ経路制御三軸試験と砂質土の繰返し試験を試み、多少の困難をともなうもののほぼ良好な結果を得た。本システムでの繰返し周波数の限界はは0.05Hz程度であった。 今後はさらに、これらの結果を定量化して大ひずみ時の真の挙動に適合する上の構成式に発展させるとともに、中空ねじり試験などのより一般適応力状態が再現できる試験に適用しようと考えている。
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