1996 Fiscal Year Annual Research Report
回転刃と固定刃との複合耕うん機構の特性とその省エネルギ・環境浄化に関する実証研究
Project/Area Number |
06660315
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Research Institution | Okayama Univiesity |
Principal Investigator |
芝野 保徳 岡山大学, 農学部, 教授 (00033332)
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Keywords | 複合耕うん / 畝成形 / 作業性能 / 所要動力 / 省エネルギ |
Research Abstract |
今年度の研究目的及び研究実施計画に沿って、慣用の畝溝を作溝して隣接する畝溝の間に畝を成形する外盛畝成形機と、新たに導入した複合耕うん機構によって畝成形と同時に内盛畝の表面を打圧硬化する内盛畝成形機を供試して、両者の畝成形時における作業性能、所要動力を明らかにし、それに基づいてそれぞれの省エネルギ及び複合耕うん機構の様態について考察した。その結果、次のことが明らかになった。 1.同一耕深の無心畝を成形する際の作業速度は、内盛畝成形機は外盛畝成形機のそれのほゞ1.2倍であった。 2.このことから、進行低下率は、内盛畝成形機が1〜4%であるのに対し、外盛畝成形機は15〜25%の範囲であった。 3.同一耕深の無心畝の畝成形での所要動力は、内盛畝成形機は外盛畝成形機のほゞ1.5倍を要した。 4.しかし、外盛畝成形機は上述のように作業速度が遅いため、単位耕うん成形畝体積当りの仕事(比仕事)は、外盛畝成形機が内盛畝成形機のほゞ1.6倍を必要とした。 5.このため、無心畝を成形する場合には、内盛畝成形機の方が外盛畝成形機よりもエネルギ消費の面からは有利と判断された。 6.外盛畝成形機は複合耕うん機構を有効に活用した様態であり、内盛畝成形機では、ロータリ刃の推力を活用して、さらに深耕を伴う畝成形も可能であると判断された。
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