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1995 Fiscal Year Annual Research Report

物質移動からみた固体培地の生育環境について

Research Project

Project/Area Number 06660321
Research InstitutionUtsunomiya University

Principal Investigator

石田 朋靖  宇都宮大学, 農学部, 助教授 (00159740)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 長野 敏英  東京農業大学, 総合研究所, 教授 (10012006)
Keywords固体培地 / 透水性 / 保水性 / 拡散 / 溶質移動
Research Abstract

本研究は、移動論の立場から固体培地の水環境、養分環境をとらえようとするものであり、その基礎として、寒天とゲランガムをゲル化剤とした固体培地中の移動現象に関わる諸物性値を調べ、さらに寒天の蒸発実験により培地中の水と溶質移動に関する定量的なデータを得ることで、培地中の水、溶質移動について検討を行ったものである。本研究で得られた成果をまとめてみると次のようになる。
1.マトリックポテンシャル 通常濃度における寒天、ゲランガムのマトリックポテンシャルは、培養体への水分供給の支配要因には成り得ない。また、荷重圧係数は通常濃度においては1であり、荷重がそのままマトリックポテンシャルを上昇させる。
2.透水係数 通常の栽培濃度では、寒天、ゲランガムともに3.5×10^<-4>(cm/s)程度の値をとったが、ゲル濃度の増加とともに減少していく。特に寒天においてはその減少が激しく、透水係数が培養体への水分供給の律速因子である可能性が示唆された。
3.拡散係数 培地中における溶質の拡散係数は、寒天、ゲランガムともに溶質濃度に依存しない。またゲル濃度によってもほとんど変化せず、ほぼ水中の値に近いという結果が得られた。
4.水分蒸発による寒天ゲル中での物質移動 培地中の溶質移動について、移流と拡散それぞれによる累積移動量を比較すると、拡散による移動量が、移流移動量の3倍程度あり、ゲル中における溶質移動に拡散が大きく寄与していることがわかった。

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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