1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660327
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Research Institution | TOKAI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
本條 毅 東海大学, 開発工学部, 助教授 (60173655)
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Keywords | 植物モデリング / テキスチャ解析 / 二次元形状 / マルコフ過程 / 三次元デジタイザ / 節間長 / 葉傾斜角度 / 成長モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、植物の形状を含めた成長を測定と、その結果をもとにした形状を主とした植物成長モデルの作成である。 今年度も前年度に引き続き、節数、節長の変化と分枝を記録した結果から、節の伸張、分岐の構造の変化などの頻度の確率分布をとり、時系列変化を確率過程により表現することによりモデル化を行った。植物の形状と環境条件との関係についてモデル化のため基礎的なデータを得るため、ダイズについて、7種の品種について節間長、サヤの数などについて詳細な形状の測定を行ない分析を行った。その結果、品種毎の特徴あるパターンが明らかになった。また、節間長とサヤ数には相関が高いこと等、サヤも含めた形状のモデル化に必要なデータを得ることができた。これらの知見をもとに、節間長の個体分布を二項目分布で表し、節間の分岐の有無をマルコフ過程で記述するモデルにより、ダイズのモデル化が可能であること示した。 また、従来行って来た植物三次元形状の測定に関する知見などを用い、より効率的に植物三次元形状についての情報を得るため、テキスチャ解析により画像情報から葉面角度分布を求める手法についても研究を行った。テキスチャ解析は、植物をさまざまな方向から撮影し、撮影画像のパワースペクトル分布をくさび状の領域で積算した特徴量が葉傾斜角度をあわわすことから三次元の葉傾斜角度分布を計算し復元するものである。三次元デジタイザで測定した結果と、テキスチャ解析による結果は非常によく一致し、画像のみから葉傾斜角度分布がかなりの精度で推定可能であり、植物形状と成長の測定に応用可能であることがわかった。
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