1995 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸栄養の変化がメンヨウの骨成長に及ぼす影響に関する細胞生物学的研究
Project/Area Number |
06660354
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松井 徹 京都大学, 農学部, 助教授 (40181680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥居 伸一郎 京都大学, 農学部, 助手 (50263132)
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Keywords | タンパク質栄養 / メチオニン / 軟骨細胞 / 細胞分化 / 細胞増殖 / 体内培養 |
Research Abstract |
メンヨウの肋骨成長板から軟骨細胞を単離し、10^4個の細胞をディフュージョンチェンバー内に導入し、3頭の若齢メンヨウの皮下に移植し体内培養を行った。移植10日目まで細胞の増殖が認められ、その後は、細胞は形態変化を生じた。また形態の変化に伴い、ムコ多糖(ウロン酸)量の増加が認められた。さらに移植60日後には、形態的に分化した軟骨細胞がチェンバー内の大部分を占めるようになった。RT-PCR法によりチェンバー内の細胞が有するIGF-IおよびIIのmRNA量の測定を行ったところ、移植10日の細胞増殖期にはIGF-I mRNA量が多く認められたが、その後このmRNAの量は低下していった。一方、IGF-IIのmRNA量は移植後徐々に増加した。そのため、移植60日後のIGF-II mRNA量はIGF-IのmRNA量と比較し、著しく多くなった。 次いで、若齢メンヨウに、低蛋白質飼料、高蛋白質飼料、低蛋白質飼料+1%バイパスメチオニン添加、高蛋白質飼料+1%バイパスメチオニン添加の四種類の飼料を給与し、飼料中タンパク質の質および量がチェンバー内軟骨細胞の増殖・分化に及ぼす影響を検討した。移植10日後における細胞の増殖は高蛋白質飼料給与メンヨウにおいてメチオニン添加により促進された。ウロン酸含量はいずれの区においても60日後で高くなったが、各区間で明らかな差は認められなかった。メチオニン無添加の低タンパク質飼料摂取メンヨウにおいて、IGF-I mRNA量は移植10日から60日後にかけて増加傾向を示したが、他の区では逆に減少傾向を示した。IGF-II mRNA量はいずれの区においても10日後と60日後で明らかな変化を示さず、また飼料中タンパク質量およびメチオニン添加は明らかな影響を示さなかった。
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