1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660388
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
木曽 康郎 大阪府立大学, 農学部, 講師 (10142374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山手 丈至 大阪府立大学, 農学部, 講師 (50150115)
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Keywords | 顆粒性間膜腺細胞 / 子宮NK細胞 / LGL-1リンパ球 / 胎盤形成 / 間膜腺 / 脱落膜 / 走化因子 / 細胞外基質 |
Research Abstract |
着床・胎盤形成過程において、マウス子宮NK細胞は基底脱落膜および間膜腺に集合・蓄積してくる。子宮NK細胞は脱落膜腫モデルでも分化するが、決してある部位に集合・蓄積することはない。本研究では、着床・胎盤形成過程における子宮NK細胞の基底脱落膜および間膜腺への走化因子を検討した。方法として、妊娠8〜15日のマウスの間膜腺および基底脱落膜から子宮NK細胞である顆粒性間膜腺(GMG)細胞を採取した。特に間膜腺からの採取では98%以上の純粋なGMG細胞を集めることが可能であった。これらの培養GMG細胞とIntercell chamberを用いて計数的に解析した。MenezoB2を対照基質液とした。結果は以下のように要約される。1.対照基質液にIL-2添加では走化性に有意差は認められなかった。2.対照基質液にIL-2無添加あるいは添加したものにhrLIF添加では走化性に有意差は認められなかった。3.対照基質液にIL-2無添加あるいは添加したものに"B"cell conditioned添加では走化性に有意差は認められなかった。4.対照基質液にIL-2無添加あるいは添加したものにSTO細胞添加では走化性に有意差は認められなかった。5.対照基質液にIL-2無添加あるいは添加したものに胎盤外円錐栄養膜添加では走化性に有意差は認められなかった。6.対照基質液にIL-2無添加あるいは添加したものに各種類の細胞外基質添加(ラミニン、フィブロネクチン、コラーゲン、ヴィトロネクチン)では走化性に有意差が認められた。特にヴィトロネクチン添加で最もGMG細胞は走化性を示した。7.Intercell chamberのmembrane内のGMG細胞の形態は、in vivoでの遊走性を示すGMG細胞の形態と酷似していた。特にフィブロネクチン添加のものでは細胞の伸張による走化性の形態が顕著であった。これらの結果から、GMG細胞走化性に最も影響を及ぼす因子は細胞外基質であることが分かった。また、STO細胞・胎盤外円錐栄養膜添加の結果から、胎子側因子はGMG細胞走化性に直接影響を示さないことが分かった。
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[Publications] Yasuo Kiso 他4名: "Immuno histochemical analysis of β1-integrin receptors displayed by murine uterine natural killer cells over the course of successful pregnancy." Journal of Reproductive Immunology. 27. 213-225 (1994)
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[Publications] Miki Yoshizawa 他4名: "Murine granulated metrial glandcell population in Beige(rg/rg)mnd SCID(scid/scid)genotypes." Journal of Veterinary Medical Scieuce. 56. 415-416 (1994)
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[Publications] Yasuo Kiso 他1名: "The laboratory shrew placenta:evidence for an endothelio-enclothelialtype." Eudocrine Journal. 41. S57-S61 (1994)