1995 Fiscal Year Annual Research Report
動物の炎症性病態における急性相蛋白測定の臨床的意義とその有用性の確立
Project/Area Number |
06660395
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤永 徹 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (50181376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 正裕 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (80260397)
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Keywords | インターロイキン-6 / ウマ / 急性相蛋白 / 急性相反応 / 血清アルミロイドA蛋白 / サイトカイン / サンドイッチELISA法 / スライド逆受身ラッテックス凝集反応法 |
Research Abstract |
平成7年度は研究計画通り,ウマで炎症生疾患の診断に特に有用性が高い血清アミロイドA蛋白(SAA)の微量定量法であるサンドイッチELISA法および簡易測定法であるスライド逆受身ラッテクス凝集反応(RPLA)法の開発を行った。 SAA濃度を定量するためのサンドイッチELISA法:精製ウマSAAを家兎に免疫して得られた抗ウマSAA血清をアフィニティクロマトグラフィーで精製した精製抗体を用いて,サンドイッチELISA法を行うことにより,特異性が高く,良好な再現性が得られた。ここで確立したELISA法と単純免疫拡散法で得られた測定結果を比較したところ,両者の間には高い相関性が得られた。 SAA濃度を半定量するためのRPLA法:精製ウマSAA濃度を臨床の場でより実用的な応用が可能な簡易半定量法であるRPLA法の諸条件を検討し,測定法を確立した。アフィニティークロトマグラフィーで精製した抗ウマSAA抗体を250ng/cm^2latexの割合で粒系0.2μmのラテックス粒子に感作後,1%の割合でグリシン緩衝液に懸濁させ,室温で60分反応させて肉眼で凝集を判定した。なお,濃度判定の一次標準にはSAA陽性HDLを使用した。今回確立したRPLA法は半定量法であるが,迅速,簡便で再現性も良好であった。また,本法の結果とサンドイッチELISA法で得られら測定結果を比較したところ,両者の間に高い相関が得られた。 総括:ウマでは炎症に対する反応性が最も速い蛋白はSAAでありELISA法やRPLA法は臨床の現場でも有用なSAA濃度測定法と考えられた。また,ウマやイヌの実験結果から,SAAの様な急性相蛋白のプロモーターとしてのサイトカインとして,IL-6が最も重要と考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Satoh,M.: "Sandwich enzayme-linked immunosorbent assay for a quantitative measurement of serum amyloid A protein in horses." American Journal of Veterinary Research. 56. 1286-1291 (1995)
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[Publications] 藤永 徹: "急性相反応と馬の急性相タンパク" フォーナス. 15(No.10). 1-6 (1995)
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[Publications] 藤永 徹: "ウマの急性相蛋白" 日本比較臨床血液学会誌. (印刷中). (1996)