1995 Fiscal Year Annual Research Report
環境中のダニ,ゴキブリおよび動物アレルゲンの測定とそのアレルギーの予防対策
Project/Area Number |
06660416
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Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
阪口 雅弘 国立予防衛生研究所, 感染症疫学部, 主任研究官 (20170590)
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Keywords | アレルグン / ダニ / エア-サンプラー |
Research Abstract |
ダニアレルゲンは小児喘息の原因アレルゲンの80%以上を占めると考えられており、喘息の発症、発病の予防にそのアレルゲンの管理は非常に重要な研究分野と思われる。そして基礎的研究として家庭内での個人におけるダニアレルゲン暴露量を調べることは重要と考えられる。 今研究では通常の生活でどの程度のダニアレルゲンに暴露されているのか実態を調査するため、一般の人に家庭内で小型のエア-サンプラーを携帯していただき、その人周辺の空中ダニアレルゲンをサンプラー内のフィルターに捕集した。捕集後、そのフィルターを緩衝液で抽出し、免疫学的手法を用いてダニ主要アレルゲン量(Der 1)を測定した。室内ダニアレルゲンの測定は一般家庭6軒で行い、1週間ずつ2回の測定を行った。空中ダニアレルゲン濃度は29.6から485pg/m^3(平均濃度102pg/m^3)と各個人においてかなりばらつきがあった。今研究は家庭内での個人のダニアレルゲン暴露量を測定した初めての報告であり、今後の室内アレルゲン管理の研究に大きく貢献するものと思われる。 次に様々なダニアレルゲン暴露量を減少させる対策を講じる上でダニアレルゲンの空気中の動態を調べることは重要と考えられる。今研究ではダニアレルゲン空中浮遊粒子径別分布の測定を一般家庭5軒で行った。各家庭において布団の上下げを行い、その時の空中のダニアレルゲン粒子をアンダーセンサンプラーにて捕集した。その結果、7μm以上の粒子がかなりの部分を占めていた。また、研究室内で同様の実験を行ったところ、同じの結果が得られた。以上の結果より、日本の家庭においてその浮遊ダニアレルゲン粒子は比較的大きいことが明らかになった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Sasaki, Y. et al.: "Hypersensitivity to Japanese cedar pollen in digs" J. Vot. Med. Sci. 57. 683-685 (1995)
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[Publications] Sakaguchi, M. et al.: "Measurement of IgE to gelatin in children with immediate-type reactions to measles and mumps vaccines" J. Allergy Clin. Immunol.96. 563-565 (1995)
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[Publications] Watanabe, M. et al: "Removal of mite allergen from blanket" J. Allergy Clin. Immunol.(in press).
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[Publications] Miyazawa, H. et al: "Seasonal changes of mite allergen levels in Japanese homes" Ann. Allergy. (in press).
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[Publications] Sakaguchi, M. et al: "Immunoblotting of mite aeroallergens by indoor Burkard sampler" Int. J. Aerobiol. (in press).
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[Publications] Sakaguchi, M. et al: "Measurement of airborne mite allergen expasure in individual person" J. Allergy Clin. Immunol.(in press).